理想の注文住宅を建てるには

理想の注文住宅を手に入れ、絶対に失敗しないための注文住宅の秘訣を1級建築士である建築家八納啓創がお伝えするブログです

Q&A どんな人が家づくりで成功していますか?

(ご質問)
八納さんのご著書を拝見しました。最近の事例などでいいのですが、どんな方が家づくりに成功していますか?
ぜひ聞かせてください。

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(八納の回答)
拙著をご覧くださりありがとうございます。
どんな方が家づくりで成功しているか?成功という言い回りの定義が難しいですが、「家を建てて良かったー!」と心から言っている人たちだととらえて話を進めます。
 
これまで90件以上の家の設計をしてきましたが、より「家を手に入れて良かったー!」となっている方々の特徴をここに挙げてみましょう。
 
特徴1 損得で考えていない
 
「どれが得か損か?」という視点も大切ですが、それを主に考えると本当に自分たちの欲しい家を手に入れるときの思いがズレていってしまいます。
 
あくまでも、第1に優先するのは「なんのために家を手に入れたいのか?」という「思い」の部分です。
 
例えば、「夏涼しく冬暖かい家に住みたい」と思っている家族が、数社の工務店から見積もりをとって、金額の折り合う1社を選んで実際に住んでみると思ったほど快適でなかった、といったことが起こります。
 
金額以外にも、本当に比較しなければいけない視点に目がいかなくなってしまうのです。「こっちの方が50万円は高いけど、実際に建った家を見学させてもらったら本当に居心地よかった」という余裕を持つには、目先の損得を考えすぎないことが重要です。
 
 
特徴2 信頼できるチームを作っている 
 
家は買う人と売る人がいます。シンプルな話なのですが、売る側の立場の人は基本的に売る側の視点で話をしてきます。では、買う立場の人にとって自分たちの味方になってくれる人はいるのでしょうか?
 
自分サイドに立ってくれる専門家を見つけるのがポイントです。ファイナンシャルプランナー、不動産に詳しい専門家、設計士、あとは風水や家相に興味がある人は、それらの専門家などがそれにあたります。
 
 
特徴3 現場や設計でケアレスミスがあっても一緒に前向きに考える
 
家造りは、大きな買い物ですから不安も人一倍大きくなりがちです。
もちろん、シビアに見ていかないといけない部分もありますが、あまりシビアに見て、現場や設計の内容でケアレスミスがあるときに必要以上に騒ぎ立てると、「このお施主様はとても扱いにくい」と現場サイドの人もガードが固くなります。
 
ポイントは「ケアレスミスの原因追求、責任追及よりも、どうすればケアレスミスを挽回した案が作れるか?」です。
 
「ミスがあったことは残念ですが、それを挽回するようなアイデェアを提案してもらえませんか?」といった感じで、物事を進めると、現場もクリエイティブになり、いい流れで物事が進むようになります。
 
 
特徴4 いつも感謝の言葉を述べている
 
現場がケアレスミスをしていても「気づいてくださってありがとう」という言葉が出るお施主様に対しては、現場も「この人のために頑張ろう」と思うようになります。家造りで成功している人のほとんどがこういった「感謝」を述べる習慣を持っています。
 
 
特徴5 遠慮せずに思ったことはためずに口にする
 
特徴4のように感謝は述べますが、違和感があったことには遠慮せずに口にする傾向があります。
 
「前回選んだ塗装の色が思っているよりも明るくて違和感があります。どうにかなりませんか?」
 
現場にすると、この段階で困ったな~、という気持ちにもなりますが、それでも早めに言ってもらった方が対処もしやすいので、出来るだけ思ったことは口にしてもらうようにしています。
 
一番困るのは完成した後です。
「本当はこう思っていたんだけど言えなかったんです」
というのが、現場サイドでは一番堪える返答です。
 
思ったことは口にする、というのは一瞬相手がひるむかも知れませんが、最終的には話がまとまります。
 
本音で遠慮せずに語り合うことが出来れば、それが家造りでは一番の思い出にもなっていくでしょう。