理想の注文住宅を建てるには

理想の注文住宅を手に入れ、絶対に失敗しないための注文住宅の秘訣を1級建築士である建築家八納啓創がお伝えするブログです

家の耐久性を持たせるための6つのポイント(後半)

今回は、前半に続き、後半をお伝えします。
 

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【家の素材を決めるときには、ここはどれくらいのメンテナンス頻度としやすさを持たせるか?をデザインに組み込むことが重要です】

 

4.シロアリ対策を確実にする

 木造といえば、「シロアリ被害が怖い!」は誰でも思うことです。
実際に、シロアリ被害で家がダメになるケースも多く見受けられます。
ちなみに、シロアリは、太陽の光が苦手です。
 
 具体的には、外壁に物置やガソリンタンク、タイヤ、ほうきなど直接、引っ付けて置かないことが重要です。
 
 実は、そのようにして影を作ることで、シロアリ被害に遭っているケースも多いのです。
 
 それと合わせて、やっておく必要があるのが「防蟻処理」です。
 
 ただ、この防蟻処理も、人体に悪いものや、5年で効果の薄れるものも多く、どの「防蟻処理」をすればいいか?悩ましいところです。
 
 特に、最近は基礎断熱工法を採用し、床下の空気を部屋と循環させる工法も増えていますが、そういった家で、人体に影響を及ぼす防蟻処理材は致命的です。
 
 私がお勧めな防蟻処理は「ホウ酸処理」です。
 
 ホウ酸は人体に対して、無害で、水に濡らさない限り、溶けなくてずっと長持ちします。
 
  

5.メンテナンスフリーの素材はできる限り使わない

  日本では、「メンテナンスフリーでお願いします」という言葉が、家づくりの際よく出てきます。
 
 メンテナンスフリー=ずっと手入れせずに済む材料
 
というイメージがあるのだと思います。
 
例えば代表的なのが、床の複合フローリング(合板の上に表面材の木を張ったもの)、壁のビニールクロスが一般的にメンテナンスがあまり入らないと思われています。
 
しかし、これらの多くの「メンテナンスフリー」と言われている材料は、将来メンテナンスが逆にできない材料でもあり、いわゆる「使い捨て」の材料だということを知らない方がほとんどです。
 
例えば、複合フローリングは、20年くらい経つと、窓際など結露水でよく濡れる場所から表面材がぺりぺりと剥がれていきます。こうなると補修はできません。張り替えるしかなくなります。
 
それに対して、無垢のフローリング(木そのものでできたもの)は、表面が傷つきやすい、季節によって長さが変わるなど、デメリットに思う人もいますが、無垢フローリングは将来的に、表面の傷を削ったりなど、メンテナンスが可能な材料なので、使い続けることができる材料です。
 
これは一例でしたが、ポイントは、メンテナンスフリーではなく、使い続けることができる材料かどうか?を視点に材料選びをすることが耐久性につながります
 
 

6.特殊工法を組み込まない

  私は、設計者としての立場からいうと「耐久性のことを考えるとできるだけ特殊工法は組み込まない方がいい」と考えています。なぜなら、その特殊工法が将来的にメンテナンスができるのか?メンテナンス業者は存在し続けているのか?などが問題として残るからです。
 
できる限り、世の中に一番普及している材料で、どの業者でも改修工事に入れるような工法の方が、将来的にメンテナンスが可能になりますので、私はその方がオススメです。
 
もし、特殊工法を組み込んだ家づくりをしたい場合は、その会社に「将来的なメンテナンス計画や手入れ方法、30年後に全面的にメンテナンスしたい時に対応はどのようにできるのか?」などをぶつけてみてください。そこで、明確な回答が返ってくる場合は、安心感が増すでしょう。
 
 
以上が、耐久性を持たせるための6つのポイントでした。
 
これら以外にも、細かなポイントはまだまだありますが、大枠これらのことを抑えている設計士や施工会社であれば、細かなポイントもある程度抑えていることでしょう。
 
気になる方は、相談をしている専門家に尋ねてみるといいでしょう。

 

 

 

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