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住む人が幸せになる家づくり 1級建築士 八納啓創

家造りに関するQ&A、幸せを形にする家づくり、住環境づくりをはじめ、日々の気づきをつづるブログです

Q&A 設計事務所に家づくりを依頼したいと漠然と思うのですが、どれくらいの坪単価と設計料がかかるのでしょうか?

(ご質問)
設計事務所に家づくりを依頼したいと漠然と思っているのですが、設計料のことやその他どれくらいの坪単価なら設計を受けてもらえるか良く分かりません。ちなみに、八納さんのところでは、どうなのですか?
 

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(八納の回答)
 
設計事務所によって、まちまちですから、気に入った設計事務所が出てきたらその事務所のHPをご覧になってください。また分からない場合は、気軽に問い合わせられるといいと思いますよ。
 
設計事務所に相談にのってもらっているとどこから費用がかかるか分からない」という不安の声もよく聞きますが、「費用がかかる前に、必ず言ってください」と初めに言っておけば大丈夫です。
 
無料相談というものをやっている事務所もありますので、まずは問い合わせされるとよろしいかと思います。設計料は、設計事務所によって違いますが、建設費の5%~15%ぐらいが多いですね。
 
さて、私の事務所の場合ですが、これまでいろいろな価格帯の家づくりを行ってきました。ちなみに坪単価という考え方はしていません。なぜなら、そこには数字のマジックがあって、坪単価30万円という家が、最終契約時に坪50万円ぐらいになったりと建てる人にとって分かりづらいからです。これはまた別の機会に詳細をお伝えしましょう。
 
私の事務所ですが、「財布から家関係で出ていく総額」を常に意識していて、家の建設費の総額が2000万円ぐらいから大きなもので1億数千万円と幅が広いです。
 
ただ、この数年の建設費の高騰(木造で1割UP)と、毎月の住宅ローン+光熱費の合計(※)から考えると30坪の家の建設費で2500万円以上かけたほうが10年後に光熱費の差額により元が取れると考えています。
 
また家の建設費以外にもその他諸経費や設計料(建設費の8~10%ぐらいが多いです)で300~500万円近くかかりますので、30坪の大きさで家関係でざっくりと総額2800万円~ぐらいが一つの目安だと考えています。
 
 
 
 

Q&A 高気密高断熱の家は、息苦しそうに思うのですが、実際どうなのでしょうか?

(ご質問)
最近「高気密・高断熱の家がいい」という話をよく聞きますが、高気密と聞くと息苦しそうに感じるのですが、本当に問題ないのでしょうか?
 

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    【気密測定をしている工事現場風景 ほとんどの現場では気密測定をやらない?!】

 

(八納の回答)
 
まず、ご質問されている方は「ビニール袋に顔を突っ込んだ状態」をイメージしているのではないでしょうか?
 
確かにビニールに顔を突っ込んでいたら苦しくなるでしょう。
 
しかし、住宅の場合の気密性というものは、そのイメージで考えると大きく誤解してしまいます。どちらかというと、気密を高めてもようやく「すきま風」を押さえることが出来るぐらいだからです。
 
例えば、日本の北海道などのエリアで以前推奨されていた気密のレベルで言うと、排気口から100空気が出ると、約30ぐらいが吸気口からはいり、のこり70はすき間から入ってくるぐらいのレベルです。
 
みなさんが思っているほどのレベルでは全くありません。
 
さらに高気密化を図ってこの北海道レベルの倍の性能にしても、吸気口から60~70ぐらいしか入ってこず、残り30ぐらいはやはりすき間から入ってくるレベルです。
 
ちなみに他の先進国で求められている最低の気密基準が北海道基準の倍の性能です。
 
さらに、進んで高気密化を図っている会社もありますが、息苦しくなることはありません。
 
では、なぜ息苦しく感じると「思う」のでしょうか?
 
それは、高気密・高断熱化を図ると外部の音が入らなくなり、室内が「無音」状態になってきて、「し~ん」としている室内にいるのを心理的に落ち着かなくなり、それを「居心地悪く」感じてしまうからです。
 
あまりにも「無音」だと人は落ち着かない。じゃ、音が入るようにすればいいのか?・・街中だと車の騒音が入ってくるだけです。郊外だと、鳥のさえずりや川のせせらぎなどは取り入れたいところです。郊外では季節のいい時は窓を解放したいですね。
 
締め来ている時期や街中などの場合は、室内でBGMをかけたりすることで落ち着くイメージを演出させます。
 
そうすると、気持ち的にも落ち着きやすく、逆に騒音がなく気持ちも穏やかになるでしょう。

Q&A 二世帯住宅を建てるときに、実際に間取りの計画で悩んでいます。親との距離感など含めて気をつければいいポイントはあるでしょうか?

家造りQ&A 二世帯住宅
(ご質問)
「二世帯住宅を建てるときに、実際の間取りの計画で悩んでいます。親との距離感など含めて気をつければいいポイントはあるでしょうか?」
 

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(八納の答え)
 
二世帯住宅を建てるときの心構えについては、別のQ&Aでお答えしましたので、今回は心構えの次に押さえておきたい話を3つのポイントでお伝えしましょう。
 
 
ポイント1)親との距離感について
 
夫婦間でしっかりと話し合えれば、
 
「私は、お母さまとキッチンは共有でも構わないわ」
「リビングは基本一つだけど、自分たちの寝室にセカンドリビングぐらいは欲しい」
「玄関は共有でもいい」
「基本的に玄関も分けて、家自体を別けた構成にしたい」
 
などと、自分たちにとって親との距離感を共有することが出来ます。
 
もちろん親の意見も出てくるでしょうが、その前に自分たちにとって、どれくらいの距離感で間取りを作りたいか?は夫婦でしっかりと話し合いましょう。それぞれの夫婦がそれぞれで話し合って要望を出し合うのがベターです。
 
この時「お金は誰がだすから、その人の言うことを聞きなさい」的な流れになると、トラブルもとになります。ここを外した状態でそれぞれが話し合って持ち寄ることを事前に確認しあっておきましょう。
 
 
ポイント2)上下階などの位置関係について
 
1階の親世帯、2階に子世帯が住むような間取りにする場合は、上下階の音に関して注意が必要です。ご家庭によりますが、親世帯は午後5時台ぐらいにお風呂に入り、9時ぐらいには寝てしまうケースもあります。親世帯の寝室の上が、お風呂であったり、子世帯が活発に動いているリビングだったりすると、その音や振動が伝わって親世帯が眠れずストレスになることがあります。
 
上下階で部屋のレイアウトをする場合で親世帯の寝室が1階の場合は、その部屋の上部を出来る限り人が入らない部屋などにするなどの工夫が必要です。
 
また、どうしても上下階になる場合は、2階の床と1階の天井裏で防音と遮音を施すように施工者や設計者に要望を出してみましょう。
 
 
ポイント3)20~30年後の使い方も考えておく
 
シリアスな話ですが、二世帯住宅を建てる場合、家族構成で一番人数の多いときに家を建てがちです。
 
そうなると、20~30年経つと、子供が巣立ち、親も先立って、夫婦二人の生活になっている可能性も高くなります。ただ、設計においてそういったシリアスな話を出すのはタブーとばかりに誰も触れずに家を設計してしまっては、将来部屋が余って仕方がない家になってしまいます。
 
拙著にも事例で紹介していますが、二世帯住宅で建てたクライアントのMさんは、「将来二人だけの生活になったら、母屋はカフェやレストランにして、自分たちは離れに住みます」ということで、家の設計を行いました。また別のご家族の場合は、1階に親世帯、2階に共有リビング関係、3階に子世帯という間取りにして、自分たちが年を取って親が亡くなった後は自分たちが1階に住み、3階は自分達の子供家族に住んでもらい、代々3世帯が住まう家として受け継いでいくということを明確にしていました。
 
将来部屋が余ったら、自分の趣味やライフワークの部屋にするのも一つでしょう。
住んでいるエリアによっては、空き室を民泊などにして収益を生み出すことも可能です。
 
シリアスな話ですが、30年後どのように家を使うかも夫婦では話し合っておきましょう。
 
いかがだったでしょうか?二世帯住宅というものは、家族同士なんだからと安易に建ててしまうと後々トラブル可能性が大です。
 

Q&A 主人の実家を建替えて二世帯住宅にすることになりましたが、私は漠然とした不安があります。不安を解消するにはどうすればいいですか?

家造りQ&A 幸せな家造り 二世帯住宅
(ご質問)
主人の実家の家を建て替えて、二世帯住宅にすることになりました。私は漠然とした不安があります。不安を解消するためには、どういったことに気を付けて家を建てればいいでしょうか?
 

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(八納の回答)
二世帯住宅で特にパートナー側の親と一緒に住むとなると、漠然とした不安が出るのは自然なことです。普段は、普通に接していても生活の距離感が近くなることで、これまで以上に緊張感が出てくるかもしれません。
 
人によっては、相手の親との距離感が近くても全く気にならない人もいますが、多くの場合は、気を使って疲れてしまいます。
 
では、どうすればいいのでしょうか?
大切なのは、まずパートナーとの間で、どういった不安があるかをきっちりと話し合うことです。
 
「もし、お母さんが私たちの暮らしに言及して来たらと思うと不安」
 
「完全に息を抜くことが出来なくなりそうで怖い」
 
「子育てにクレームを入れられるんじゃないかと思うと不安」
 
といったように、パートナーにも気持ちを理解してもらいましょう。
 
そして、もう一つ大切なのは、あくまでもパートナー単位(若夫婦と老夫婦)での話し合いをすることです。
 
気がつくと、夫がいつの間にか夫の親の立場になって話をするようになっていた、と言うのはトラブルの元です。
 
妻が夫の家で二世帯を建てる場合は、夫は自分たち夫婦の窓口になって話し合うスタンスを崩してはいけません。反対の場合も然りです。
 
もし、二世帯住宅を考える上で上記のように出来ないのであれば、かなり居心地の悪い家になります。
 
メンタルの部分なので、メンタルの部分を解消しない限り間取りで工夫しても限界があります。逆にここをしっかりとしてお互いの気持ちが尊重し会えれば、かなり柔軟で楽しい間取りも出来上がるでしょう。
 
まずは、絶対に外さないでいて欲しい視点です。
 
 
 
 

なぜ、老若男女に響くのか?映画「君の名は。」&個人的な感想

日々の気づき 一流の感性、ライフスタイルから学ぶ
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           【湖のモデルにもなった諏訪湖

 

現在(2017年1月)も映画館で上映中の「君の名は。
神戸の実家に帰省中に家族と母親を連れて4人で見に行きました。
 
母親は初めて。妻と私は2回目。
そして6歳の娘は3回目!娘のお気に入りの映画でもあります。
 
満席で、小さな子供からお年寄りまでたくさんの人が見に来ていました。
 
1回目に観るよりも2回目の方が、物語や映像に映っているものも鮮明に観えました。
 
例えば、奥寺先輩と主人公の関係が近くなったことに抗議した3人の男性の名前が「田中」「斎藤」「鈴木」だったのもなんだか笑えました。あとは、iPhone好きな人は、主人公たちが使っているiPhoneのバージョンが何かを見るのもマニア的にも面白いと思います。
 
そういう楽しみ方もあるけど、ネタバレにならないように書くと、
 
・男女が入れ替わるラブストーリーとして楽しむ
 
神道的な日本の精神性を見事に表現しているところに心を震わせる
 
・本気になれば夢を叶えることが出来るという心強さを感じる
 
・映像の美しさに心ときめかせる
 
・音楽の素晴らしさを感じる
 
シンクロニシティとして世の中に偶然はないという感覚を持つ
 
・時間は未来から流れてくるというスピリチュアル的な感想を持つ
 
・伝統の背景には、アニミズム的な要素が宿っていてそこに共感する
 
・・・・・・
・・・・
・・・
・・
 
と、あらゆる世代の人の心につながる多重構造の要素が映画の中で自然と溶け合っているところがすごいと、僕はそこに興味を持ちました。
 
個人的には、
新海誠という人はすごいな。どうやったらこんなストーリーを考え出せるのだろう、この人はどういった人生を歩んできたんだろう」と思いました。
 
妻は「声優さんにとっても興味がある」と言っていました。
 
娘は、組紐を渡した場面が一番大好きなようで、その場面の絵を描いたりしました。
 
母親は、3年前に他界した父親のことを思い出していたようです。
 
それぞれ、感じるところが違っていて興味深いです。
 
僕自身、このストーリーに驚愕と共感、そしてなんと「嫉妬の気持ち」が出てきたのには自分でも驚きました。
 
「嫉妬=自分の中に眠っている可能性」と言われています。
 
確かに、自分の中にはこの映画のように多くの人に共感を生み出す「機会」を作り出したという思いがあるのに気が付かせてもらいました。
 
家の設計にしても、「住む人が、ともに生きていくことの喜びを感じる場」を作り出したいと思いながらやっています。それを見事なまでに、映画として作り上げていることに対して、どうやったら追いつけるだろう?と恐れ多くも感じている自分がいました。自分自身の反応が興味深いです(笑)
 
実はそう思った背景もあります。
今から7年ほど前にとある出版社のゲラになったところでストップして出さなかった「物語」があります。
 
ある家族が、いろいろな出来事に巻き込まれる中で、建築家と出会い、住まいのこと、生き方、過去の観念をひも解きながら、自分の心と向き合い、家族の絆が深まっていくストーリーです。
 
個人的な立ち位置としても、建築家≠物語製作者というイメージが強く心にあったのですが、個人的には、自分の才能をフルに活用して、世の中の人と分かち合えることをしたい!と強く感じました。
 
さぁ、今年どうなることやら(笑)。
 
さて映画「君の名は。
噛めば噛むほど味が出る感じです。
お薦めです!
 
 
 

2017年はどういった流れになるのか? 丁 酉 一白水星から読み解く 

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。
 
今年初めのメッセージは、
「2017年がどういった年になるか?」
「それに対してどういった流れを引き寄せればいいか?」
についてお伝えします。
 

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2016年は、丙(ひのえ) 申(さる) 二黒土星の年でした。
 
丙は、天の気を示していて人が囲いに囲まれた象形文字を示しています。その意味するところは、この1年は制限を受けながら物事が進む年であることです。
 
申は、よく猿と勘違いされますが、これも象形文字で、土の中で石ころにあたりながら、それを迂回して伸びていく根っこを表しています。丙の要素とも重なりますが、この1年は、微調整して進路変更するということを我慢強く行い、その結果根っこが伸びるということを意味しています。
 
2黒土星は、母性のエネルギーを表しています。
和や輪を作ること、一強体制が崩壊すること、女性を中心にエネルギーが動き始めることなどを示しています。
 
小池都知事の誕生やこれまでグローバルリズムで走ってきたアメリカが、トランプ氏の大統領当選によって、グローバルリズムが崩壊し、反グローバルリズムに向かう可能性も出てきています。イギリスのEU離脱もその発端と言えます。
 
サムソンの携帯電話の発火事件で、サムソンは大きな打撃を受けていますが、これまでグローバルに世界展開してきた巨大企業などの崩壊が見て取れたのも2016年の特徴でしょう。
 
さて、2017年はどういった年になるでしょうか?
丁(ひのと) 酉(とり) 一白水星(いっぱくすいせい)の年です。
 
丁は、いろいろな衝突が起こることを示した象形文字です。
しかし、その衝突を避けようとすると、物事が成就していきません。
 
酉は、熟成して全く別の形のものに仕上がっていくことを示しています。
 
共通して言えるのは、「今年の抱負や夢」をかかげ、それを形にするために
行動をしないと、なかなかいい流れを引き寄せるのが難しいということです。
 
あなたは今年どういった抱負や夢をかかげますか?
 
 
 

相手の話を真剣に聞く心構え8つの視点

「八納さんは、なぜ相手の話を分かりやすく整理して、相手がすっきり出来るように取りまとめが出来るのですか?」と、よく言われます。そういっていただけると大変ありがたいのですが、個人的にはまだまだと思っています。
 
ただ、手前味噌的な話で恐縮ですが、これまで1000件以上の家づくりやそれに類する相談を受けてきことで、自分なりに相手の話を真剣に聞く方法というものを体系立ててきました。

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振り返ってみると、これからお伝えする8つの視点を意識することで、ずいぶんと人とのコミュニケーションを改善することが出来たと思います。特に私たちのような専門職の場合は、専門的な知識がある分、相手の心に寄り添うという視点がどうしてもおざなりになりがちです。
 
今回は、それをシェアしたいと思います。
 
 
心構え1.相手の話を聞きながら、次に何を言おうかと考えている自分を知る
 
ほとんどの人は、相手の話を聞きながら「次に自分は何を言おうか?」と考えています。子供にこれをやると「もう!ちゃんと話を聞いてよ!!」と指摘されます。多くの方が実感しているのではないでしょうか?
 
実は、このような状態だと本当の意味で相手の話を聞いていることにはなりません。多くの場合がこのような状態になっていることをまず自覚することが、はじめに大切になります。
 
「もしかしたら、ちゃんと相手の話を聞けていないのでは?」と考えてみましょう。
 
 
心構え2.話をするときは、事前に何も考えないで話し始める訓練をする
 
なぜ、相手の話を聞きながら「次に何を言おうか?」と考えてしまうかというと、話をするときの習慣として、「事前に考えてから返答しよう」と思ってしまうからです。人は、沈黙が続くと「何かしゃべらなきゃ!」という感覚に陥りやすいため、事前に考えながら話を聞いて返答しようとしてしまいます。
 
私たち設計士にしても、相手の話を聞きながら、「専門的に話を整理してお返ししなきゃ!」という思いが働きやすい分、相手の話を聞きながら「ああ、この話題ならこういうふうに返答しよう」と決め打ちしてしまいがちです。
 
特に男性は、「相手の話を聞く=自分が解決してあげる」と思いがちです。
相手の話から解決できる糸口をずっと考えるので、そのことで思考が埋め尽くされ、相手の話の中に含まれている感情の起伏や表情から読み取れる状況などが見えづらくなってしまいます。
 
その結果、相手は「本当に話を聞いてくれているのかしら?」と、気持ちが離れてしまいます。
 
ここは多くの男性が知らず知らずにはまっている「罠」みたいなものです。
なかなかこの「罠」から出るのは難しいですが、ポイントはあります。
 
まず、話をするときは事前に何も考えないで話し始める訓練をすることです。
 
例えば、スピーチでは、事前に何も考えずに、出番になってから話し始めるような取り組みをしてみましょう。多くの人はこれが恐怖で、はじめのうちは頭が真っ白になるかもしれませんが、繰り返し練習していくと、急に話をふられても自然と話が出来るようになります。
 
聞き上手になるというのは、「何か返答しなきゃ」という強迫観念から抜け出すことが鍵になります。そのための、解決策がこれなのです。
 
 
3.相手の表情と言っている内容の差異をみる
 
自分の返答をすることに意識がいかなくなると、相手の話にフォーカスする力は強くなってきます。そうすると、相手の話をしている内容と顔の表情の差異などが良く見えてくるようになってきます。
 
例えば、とても悩んでいる話をしているのに、その人の顔が笑っているということもあります。逆に楽しそうな話をしているはずなのに、目が死んでいるというようなこともあります。相手の話を聞くというのは、こういった観察をして気づくこともとても重要です。
 
 
4.相手の本当に感じている感情を感じてみる
 
「話をしている内容」「その人の表情」「内心本当に感じていること」の間にどれだけ差異があるかを感じることで、本当にその人が話したい内容が見えてきます。
 
例えば先ほどの例で、悩んでいる話をしているのに、顔が笑顔の人は、内心「悩んでいることが自分らしい、誇らしい」と感じているようなケースもあります。楽しそうに話をしている人の目が死んでいる場合は、その人はポジティブに振る舞って人生を頑張っているかもしれません。
 
これらの例のように、差異がどのようにあるかを観察して実感できるようになると相手が本質的に何を言おうとしているのかを理解できるようになります。
 
しかし、ここに一つ大きな壁が出てきます。それは「自分が普段感情を感じれる範囲でしか、相手の感情を理解できないため、自分の感情を普段から感じるようにしていないと、相手の本音を感じることが難しい」という点です。
 
特に、男性や社会活動をしている人は「感情を感じることは面倒くさい」「感情は思考の邪魔をする」という観念が強いため、普段から感じる心を閉ざしていて、場合によってはマヒしてしまっています。
 
街中を歩いていて、ふと目線を下げると道端にかわいくて小さな花が咲いている。
その花を見て「わぁ、かわいくてきれいだな~」と感じれる心はとても大切です。
 
人は感情の生き物です。どれだけ思考優先でしゃべっている男性でも、その背景には感情がベースにあります。思考的に話を取りまとめているように思っている人でも、本当はその背景にある感情的な部分で合意があるので、物事が進んでいるのです。
 
そのためには普段から「感じる」心を閉ざさずに、日々過ごすことはとても重要です。そして感じる心を取り戻すにつれて、この精度は高まっていきます。
 
 
5.相手の表情、内容、感情の差異を整理してフィードバックする
 
悩みながらも笑顔の人を見てフィードバックできることとして「悩まれていて大変そうですね。しかし、雰囲気から見るとそのことで悲しまれているような感じではないですが、何か思い当たることはありますか?」と言うことが出来ます。
 
楽しそうに話をしながら目が死んでいる人の場合は「楽しむことも含めてどんなことにも全力投球で頑張っているんですね。どうやったらそれだけ楽しむことが出来るのですか?」という感じで話をずっと聞いているとそのうち「実は、自分でも頑張りすぎているかなって思って、少し疲れることがあるんです」という本音がポロッと出てくることもあります。
 
 
6.フィードバックに対しての相手の表情や感情を読み取る
 
5のフィードバックの前提として「話を伺って私が感じたことをフィードバックしてもいいですか?」と許可をとることはとても重要です。なぜなら、「自分の許可を取らずに勝手に自分の心に土足で入ってこられた」と相手が感じる可能性があるからです。許可を得た場合のみ5のフィードバックをします。そうすると、このフィードバックで相手がさらにどういった表情になるかを観察します。
 
悩みながらも笑顔だった人に先ほどのフィードバックをしてどのような表情になるか?
場合によっては、「良く分かってくれた」というような表情になる場合もありますし、「あなたに何が分かるの!」と少し不機嫌になるような場合もあります。
 
相手が素直に自分のずれを受け止めて認識した場合に、例えば「私のフィードバックを聞いて、表情が曇りましたが、どんな気分なのですか?」などと、また5に戻ってフィードバックをしていきます。
 
 
7.頭を空っぽにして相手の話を聞いていると、メッセージなどが降ってくるのを感じる
 
5と6を繰り返し観察しながらフィードバックをしていると、ふと「あ、この人はこの悩みを感じることで、こういう人生を手に入れたいんだな」といった感じの直感が降ってくるようになります。
 
直感が降ってくるという表現は怪しく聞こえるかもしれませんが(笑)、まさにそんな感じのヒントがポンと天から降りてくる感じなのです。人によって天から降りてくる感覚というものは、視覚的に文字が見えたり、風景で見えたり、ズバッと体で感じたりと様々です。
 
私は普段の設計において、5,6のことを繰り返し話を聞いてフィードバックしていると、ポンっとその人たちの生活している風景や空間の情景が浮かんできたりします。
 
「お二人の話を聞いていると、窓辺でカーテンが揺れながら、お庭で育てている花の香りが家の中に入ってきてそれを眺めて過ごしているようなライフスタイルが見えてきましたよ」と、ご夫婦にフィードバックすると、「まさにそういった暮らしがしたいと思っていたんです!」という感じで、話が進んでいきます。
 
 
8.相手の人生の背景をストーリー的に感じてみる
 
5~7のことを繰り返し聞きながら進めると、相手の人生観の輪郭が見えてきたりします。そうすると、「この人は幼少期にこういった人生を歩んで、青年期にはこういう感じになって、大人になってこういう考え方がベースになったんだな」と、相手の人生ストーリーを感じるようになります。そのストーリーをインストールした感覚で話を聞いていると、相手の人と同調してきて、「相手がどのように物事を考えるか」が一致してきます。ストーリー仕立てにして、より相手の人生観を体に浸透するのがミソです。
 
 
・・・いかがだったでしょうか?
私は職業柄、そのように相手の感覚をインストールしてから、そのご家族のライフスタイルをイメージし、職能的に建築の空間を考えるということをしています。
 
ちなみに、1~8まで書きながら、全然できていない部分もあるな~、こんな自分が書いてもいいのかな~と、少し冷や汗をかいています(笑)。
 
心理カウンセラーである妻にもこの文章のフィードバックをもらいましたが、おおむね好評でしたので、ここで公開したいと思います。
 
 
 

一流の人はなぜ夢を実現させるのがうまいのか?

一流の感性、ライフスタイルから学ぶ
拙著「なぜ一流の人は自分の部屋にこだわるのか?」が出版されて1年経ちます。
出版後は、一流の人たちがどのようなライフスタイル・価値観をもって生活しているか?を取材などでも聞かれることが増えました。

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まずここで言っている「一流」についての定義ですが、「各業界の一線で実際に活躍している人」のことを言っています。
 
不動産業界、保険業界をはじめ、流れに乗っている経営者、ベストセラー作家など、実際の設計させていただいた物件や「この人は!」と思う人にヒヤリングさせていただき、取りまとめたのがこの本です。
 
 
とにかく、彼らに共通しているのは、物事を実現させていく力が強いことです。
住まいを手に入れるお手伝いをさせていただいているからこそ、分かることがたくさんありました。
 
ここでは、この本を振り返りながら「一流の人はなぜ夢を実現させるのがうまいのか?」を5つのポイントでお伝えしましょう。
 
 
ポイント1 自分が目標設定タイプ、展開タイプ、浮遊タイプのどれかを理解している
 
「10年後の目標を設定して、そこから逆算して考えなさい」という経営者は結構多いですが、「10年後の目標に縛られるのではなく、もっと自由な発想で出来ることを考え、今に集中しなさい。結果将来が変わってもいい」という考えの経営者も意外とたくさんいます。前者を目標設定タイプといい、後者を展開タイプといいます。
 
ちなみに、将来のことを全く考えずに経営している人はほとんど見たことがありません。このタイプを浮遊型といいます。周りに合わせながら生きているとこのタイプになります。
 
まずは、目標設定タイプか展開タイプのどちらかになることを意図してみましょう。
 
目標設定タイプの人が展開タイプで物事を進めるとストレスを生じます。反対も同じです。まず、自分自身のタイプが何であるかを知ることが大切です。
 
もう一つ大切なのが、ご家族がどのタイプかです。夫婦でタイプが違うと、そのことで口論になったりします。しかしお互のタイプを知って、理解しあうだけでも随分とストレスが減るものです。
 
 
 
ポイント2 家族共通の夢も併せ持っている
 
夢を叶えるスピードが速い人を見ると「一人だけの夢ではない」場合が多く、家族で生活されている人の場合は「家族共通の夢」ももっています。例えば、私の事務所で家の設計をさせていただく場合でも「この家を手に入れることで、自分たちはこういったライフスタイルを手に入れたい!」というのを明確にしてもらいます。
 
明確になるほど、家づくりにおいては物事がスムーズに進むようになります。
私の事務所のHPの作品集のページには、各家づくりにそれぞれコンセプトがついています。
 
実はこれが、そのご家族の共通の夢を言葉にしたものなのです。
 
 
 
ポイント3 節目で流れを確認している
 
夢を叶える力が強い人は、節目で現在の状況を冷静に俯瞰することをしているのが特徴的です。
 
どれくらい夢を引き寄せているかどうか、離れてしまっているかどうかを冷静に感じ、軌道修正していきます。
 
目標設定型の場合は、逆算的にずれ具合を確認して修正し、展開型は大枠思っている方向性ならそれでOK、あまりにもずれている場合のみ軌道修正するということをしています。
 
浮遊型の場合は、節目で流れを確認するという感覚がありません。
 
この1年を振り返ってどうだったでしょうか?いまいちイメージが出来ない人は、これからの1年をどう過ごしたいか?を紙に書き出したり、イメージしてみましょう。
 
 
ポイント4 自主的に人生を選びとっている感覚がある
 
一戸建てを手に入れる人は「家を手に入れることが出来る」と自然に思っている人です。逆に一戸建てを手に入れたいと思いながら手に入らない人は「自分には無理」と思っています。
 
これまでたくさんの相談者の相談にのってきましたが、すんなり家を手に入れる人ほど、「人生を自主的に選び取っている」感覚を持ち合わせています。人生を自主的に選び取っている人は、「自分で引き寄せている」という感覚があるので、被害者意識をあまり持ち合わせていません。どんなことがあっても基本的に自分が選んだ結果として受け入れ、そこから次にどのようにしていくか?を考えています。
 
 
ポイント5 出来ることを小さく積み重ねている
 
理想の土地を手に入れたい場合、だいたい自分たちの予算でどれくらいの土地を手に入れることが出来るか?をファイナンシャルプランナーや私たち設計士と連携を組みながら見定めていきます。そこから後、理想の土地を見つけるには、コツコツと情報収集することが大切です。
 
なかなか土地が見つからない人は、不動産業者さん任せにしていたりして、なかなか思った土地情報が出てきません。
 
これまで、「これは!」と思う土地を見つけている人を見ると、自分自身で情報収取をコツコツと不動産業者と連携を取りながら探したりしています。面白いもので不動産業者も土地の情報が出てきたときに「最近熱心なあの人に情報を先に流してあげよう」と思い出してくれるようになります。
 
そういった状況を拝見していると、やはりコツコツと地道に小さなステップを踏んでいる人の方が、確実に物事を引き寄せているように思います。有言実行が大切なようですね。
 
 
 
・・・・いかがだったでしょうか?
 
「家づくりを通じてどうしてそんな視点まで分かるの?」と聞かれることが多いのですが、家づくりとは基本的にその人の人生観、価値観をインストールさせてもらってそれをベースに空間を考えるので、それぞれの考え方や価値観は、家づくりに関われば関わるほど蓄積されていきます
 
そういった意味でも、こういった人生観に触れらるのは建築家冥利に尽きるかもしれませんね。
 
関わってくださった皆様に改めて感謝をお伝えします。
 
 
 
 

Q&A 具体的に家づくりの場合風水や家相をどのように活用すればいいですか?

家造りQ&A 風水&家相 幸せな家づくりの考え方
(ご質問)
風水や家相に興味があり、家づくりに取り組みたいと思っています。具体的にはどのように進めればいいですか?
 

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(八納の回答)
まず、信頼できる鑑定士を見つけることが重要です。
 
信頼できるポイントは、
 ・これまで多数の家づくりに関わってきている
 ・相手をコントロールしようとしない
ということです。
 
「私の言うとおりにしていれば間違いない」
 
という鑑定士は、相談者を依存させ、本人で物事を進める力を奪ってしまいます。
こういう場合は、いい家が出来ませんので、避けましょう。
 
鑑定士が見つかれば具体的にどのように進むか?
 
 ・ご家族の生年月日からどの時期にどの方位に引っ越しすればいいかを調べる
 ・要望のエリアが引っ越し時期になるように逆算して土地探しを始める
 
ことが、はじめのステップになります。
 
もし、要望のエリアが、考えている時期とずれている場合は、仮住まいに引っ越ししてから方位を合わせるという方法もありますが、どこまでやりたいかは本人によるでしょう。
 
鑑定士が見つかれば、その流派の内容を把握している設計士を選定してもらいます。
出来れば、数名の設計士を紹介してもらいましょう。設計との相性が合うかどうかも、具体的な設計を進める上でとても重要だからです。
 
また少しPRになりますが(笑)、私の事務所のように風水や家相を理解している設計事務所に依頼し、自分たちの考えにあった鑑定士を見つけることも可能です。
 
まず始めは、「引っ越ししたい方位と時期」を調べてもらいましょう。
場合によっては5年後というようなこともあります。
 
早めに調べておけば、もっとスムーズに進めれていたのに!ということもありますから、興味がある方は早めに調べてもらいましょう。
 
 
 

Q&A どうしても夫に遠慮してしまいます・・・・

(ご質問)
現在家づくりを進めていますが、どうしても夫に気兼ねして、自分の要望を伝えることが出来ません。
上手く伝える方法があれば教えてください
 

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(八納の回答)
まず、知っていただきたいのは「多くの女性が本音の部分を気兼ねして言えない」ので、あなた特有の悩みだというわけではないことを知っておいてください。
 
なぜかというと、そういったケースの場合の多くが、専業主婦かパートタイマーなどをしていて「主人の稼ぎで生計を建てている」と感じて、気兼ねしているからです。
 
以前、リフォームのご相談をいただいたとき、「子供たちの部屋を区切るための方法を教えてほしい」ということでご自宅に伺ったのです、お子様を見るとまだ3歳と生まれたての赤ちゃんでした。
 
「子供部屋を仕切ったりするのは、当分先ですね・・・。ところで今すぐに困っていることなどはないのですか?」と話を振ってみたところ、チラッっとキッチンを見るのです。
 
「キッチンでお困りなことがあるのですか?」と尋ねると、「そこまでではないですが・・・」と言われながら、暗くて、独立型キッチンのため子供を見ながら料理が出来ない、二人立つ場所がないなどいろいろな思いが出てきました。
 
「では、キッチンのリフォームをされたらいいのではないですか?」と尋ねると、「でも、主人のお金を使って、キッチンのリフォームってわがままじゃないですか?」と言われたのです。
 
この時は、平日だったのでご主人がおらず、後日、改めてご夫婦がいるところに伺いました。
 
「ご主人、子供の部屋の関係はまだ先でいいと思うのですが、キッチンが独立型なので子育てしながら料理は結構大変そうですね。奥様も、遠慮されていますがキッチンをリフォームされると部屋も広くなり、明るくなりますし、子供を見ながらの料理も楽しくなるかもしれませんがどうでしょうか?」
と伝えたところ、
 
「それで、妻や子供が楽しくなってくれるのなら、安いものです」
とご主人。一瞬にしてその場が明るく楽しい雰囲気になりました。
 
ここでお伝えした話は特別なわけではなく、遠慮して言えないケースの一例です。
 
家づくりで怖いのは、遠慮して言わずにいて、完成間際になってから
「本当は、私、こう思っていたの・・・」と切り出されることです。
 
完成間際で言われると、これまで順調に進んでいたと思っていた家づくりが一変してしまいます。
 
そうならないためにも、遠慮せずに思ったことを伝えることはとても重要です。
 
遠慮しそうになったら、上記の内容を思い出して、後悔しないためにも言ってみましょう。