施主(建主)と設計士が健全な関係を保つコツ
家づくりにおいて起こるトラブルの1つは、設計士との関係性において起こります。設計士とどのような関係性を築ける人が家づくりをスムーズに楽しいものにしているのでしょうか?
施主(建主)と設計者ともにお互いが意識するといいポイントを5つに分けてお伝えします。
その1)自分は客だという態度ではなく、チームとして臨む
「お金を払ったんだ自分は客だぞ!」という態度をとる人や逆に自分は素人で相手は専門家だからと萎縮して頭が真っ白になるようなタイプの施主がいます。
そうすると、設計士の方もクリエイティブな提案がしづらくなります。
設計士にとって一番やりやすいのは「チームの一員として信頼関係を結びながら進めれる状態」です。自分が過度にどちらかに偏っていないかを客観的に見てみましょう。設計者もそのようなチームを作るイメージを明確に持つことが大切です。
その2)遠慮せずに、言いたいことは言い合える関係性を作る
信頼関係を作ることが、家づくり成功の秘訣です。その1のようにチームとして望む感覚を共有できれば、次には「お互い遠慮せずに言い合える関係性を作る」ことがポイントになります。
遠慮することは、施主にとっても良くないですが、設計者にとってもいいことではありません。なぜなら、家が完成する頃に、施主の不満が噴出してどうしようもなくなるケースがあるからです。出来上がったら喜んでもらいたい、そういう思いで家づくりに取り組んでいる設計者からするとそれはかなり痛い状況なのです。
その3)夫婦で言えないことを設計士に肩代わりしてもらわない
これは多くの人が無意識にやってしまい、設計士も思わず協力してしまいがちですが、これも後々トラブルになるケースが多いです。なぜなら、肩代わりするということは、夫婦どちらかの肩を持つわけで当然相手からすると面白くないわけです。
それが夫婦の間で夫婦喧嘩としてやってくれればいいのですが、多くの場合は矛先が設計士に向いてしまいます。
そうなると設計士はたまったものじゃない、と距離を取ってしまいます。
家づくりは、施主と設計士のお互い腹の探り合いだと全くうまくいきません。
夫婦で向き合わなきゃいけないことは、夫婦で話し合いをしてもらう。
設計士は、夫婦で話し合ってもらうことを促す。
そうすることで、家は、夫婦で作り上げるものという感覚が強くなるのです。
その4)ミスをしてもどうカンバックしてくれるのかを見る
設計士として、一番恐れるのが、設計ミスや現場における施工ミスです。
このミスに対して、言い訳する設計士は論外ですが、ミスを受け止めてそれに対してどう取り組むか?を提案してくる設計士に対しては、どうこの事態をフォローしようとしているのかを見ることがとても重要です。
そうすることで、設計士は「この人のためにどうにかしよう」と情熱的になれるのです。
その5)クレーマーになるのが一番の損
設計や施工者仲間に話を聞くと、近年クレーマーが増え、しかもモンスター化しているケースが多いといいます。
クレーマーになる人には特徴があります。
はじめは、専門家に依存し「どうにか私たち家族の家づくりに協力してください」と懇願するようなエネルギーでスタートします。
設計士も、どうにかしてあげたいという思いで、正義感でもって関わろうとします。しかし、設計にはケアレスミスがつきもの。
施主の要望の一つを聞き逃していたとします。
「すみません。すぐに調整します」
そのように設計士が応えるも、
「先生、私たちの話を本当に聞いていたのですか?不安になってきました」
というモードに入り、そこから急に重箱の隅をつつくような態度になっていきます。
そうなると設計士は、萎縮していきます。
人は萎縮すればするほど、ケアレスミスをしやすくなります。
こうなればなるほど、エスカレートして施主がモンスタークレーマー化していくのです。
そうなると、どうなるでしょうか?
「とりあえず、この場はどうにかしのいで、家が完成したらおさらばだ」
という気持ちが設計士に芽生えます。
その思いで、できた家はどうなるでしょうか?
強烈なクレーマー化することで、一番損をするのは施主本人です。
その5の状態に陥らないために、1〜4を普段から意識して、ずれないよう
意図していきましょう。
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