住む人が幸せになる家づくり 1級建築士 八納啓創

家造りに関するQ&A、幸せを形にする家づくり、住環境づくりをはじめ、日々の気づきをつづるブログです

部屋がどんどん散らかっていく「心のメカニズム」とは?

最近、「部屋の状態はその人の心の状態を表している」というテーマの書籍やコラムなどが話題になっています。家づくりを普段から手掛けている立場からしても、「それはそのとおり」と思います。
 
それは、なぜなのでしょうか?
ここでは、これまで多数関わってきた相談者との間で分かってきた「心に連動してなぜ部屋が散らかってしまうか?の理由」を5つのステージでお伝えします。
 

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ステージ1 心に余裕がないと周りにまで気が配れなくなるから
 
まず誰でも心に余裕がなくなると、周りに気を配ることが難しくなります。部屋にたいしても同様です。年中、部屋が片付いている人は、それほどいません。どちらかというと、心に余裕がなくなると少し散らかり、少し心に余裕が出来てくると、それを片付けるというサイクルを繰り返します。
年中を通じて、そんなに部屋がちらかっていない人の場合は、このサイクルを繰り返しているのが現状です。
 
 
ステージ2 心に余裕がないと、散らかっている状態の方が心になじんでしまうから
 
そのサイクルが崩れ、心に余裕がない時間が増え、片付ける気力も沸かない日々が続くと、だんだんと部屋が散らかったままになってきます。床の上に物を積み上げることが増え、それを片付ける気力や余裕がないまま、さらにその上に物が積み重なっていく、、、心の中では「これだけ大変で忙しくしているんだから片付かなくても仕方がない」という言い訳がぐるぐる回り始めます。そうなると、部屋の散らかった状態=忙しさの象徴として、妙になじんできてしまいます。忙しさや心に余裕がない状態が長期化すると、この状態が徐々にロックされていきます。
 
 
ステージ3 習慣化してしまうと変えるのが難しくなり抜け出せなくなるから
 
「部屋が片付いていたのはいつのころだっただかしら?」と思い出せないくらいな状態になってくると、部屋が散らかった状態は、完全に習慣化してしまっています。そうなると、逆に少し心に余裕が出始めても、「散らかっている部屋=自分の部屋」という習慣を変えるだけの気力にはつながりません。
また、そういった部屋で過ごしていると、気力がみなぎって元気になることは難しくなってしまうため、よっぽどのことがない限り奮起して、部屋を片付けようという気になれなくなってしまうのです。
 
 
ステージ4 セルフイメージを下げ、きれいな部屋にふさわしくないという感覚になるから
 
はじめは片付いていた部屋に住んでいたはずなのに、心に余裕がなくなり、いつも間にか散らかり、それが習慣化してしまうと、「いくら片付けようと思ってもそれが出来ない自分」「こんな自分には片付いた部屋はふさわしくない」とセルフイメージにまで下げてしまう結果になってしまいます。そして「セルフイメージ=自分の人格=自分の性格」というふうに固定化されていくのです。
 
 
ステージ5 最終的に「こんな自分じゃだめだ」とダメ出しして、自己憐憫状態にはいるから
 
部屋の片づけに対してセルフイメージが極端に下がってしまった人は「自分はこんな程度だ」とあきらめの境地に入ったり、「なんて自分はダメなんだ」と自分バッシングをはじめ、自己憐憫状態(自分はかわいそうだな~、だめだな~と感じ続ける精神状態)に入ってしまいます。こうなると、片付けの専門家に片付けてもらったりしても、必ずリバウンドしてしまいます。TV番組などでゴミ屋敷を掃除しても必ずもとに戻ってしまうのは、この心の状態が作用するからです。
 
 
いかがだったでしょうか?
ステージが深くなればなるほど、改善するのが難しくなります。
 
部屋が散らかっている人は自分がどのステージにいるかをまず捉えてみましょう。
 
・・・では、どうすれば、心の作用を改善して片付いた部屋の状態に戻していくことが出来るのでしょうか?
 
心理カウンセラーなどに話を聞くと「あるがままの状態を受け入れることが重要だ」と言います。
 
例えば、最近太り気味で気になって体重計に乗ったとします。
「・・・・うわぁ~、こんなに増えている。自分はダメだ~!」
となるのが、自己憐憫。
 
それに対して、
「確かに最近の暴飲暴食だったらそうなるよな。よし、まずこのことを受け入れてそこから考えてみよう」
となると、ダイエットに向き合うことが出来るようになります。
 
家の片付けも一緒です。
 
まず、散らかっていたら
「あれだけ忙しくて心に余裕がなかったから当然だよな~。」
と、あるがままの状態を受け入れることです。
 
もしそれを自分で受け入れるのが難しい場合は、友人に話を聞いてもらい、上記のように「それは仕方なかったよ」と同意してもらうか、カウンセラーなどに話を聞いてもらい、今の自分を認めていく地道な作業が必要になります。
 
片付けと自分の心の状態が比例していくのはこれで実感できたと思います。
ポイントは部屋の片づけと同時に心に癒しを与えていくことだと覚えておきましょう。