読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

住む人が幸せになる家づくり 1級建築士 八納啓創

家造りに関するQ&A、幸せを形にする家づくり、住環境づくりをはじめ、日々の気づきをつづるブログです

Q&A 太陽光発電はお薦めですか?

家造りQ&A 省エネ
(ご質問内容)
この数年太陽光発電を載せるのが流行っていますが、固定買取制度なども無くなりそうで、設置するかどうか悩んでいます。どうすればいいでしょうか?

(八納の回答)
答えは太陽光発電をのせるのなら、ある一定以上の建物性能以上の場合がお薦め」です。

最近、「今、ソーラーパネルをのせて売電すると、住宅ローンも軽減出来ますよ。弊社ならソーラーパネルを安く設置できますのでメリットが大きいです」という営業トークが多くつかわれています。

私のところにも「ソーラーパネルをのせるのは、メリットがあるのでしょうか?」という相談も多く寄せられます。

太陽光発電は、確かにこの数年は特に注目を浴びて来ました。
九州電力あたりでは、固定買取制度自体をやめようとするニュースが2014年に流れ、多くの人が戸惑いましたが、売電の固定買取価格も年々下がってきているので、早く申し込んだほうが得だという風潮もあります。

ですが、太陽光発電の人気はいまでも続いています。

しかし、住宅にのせる通常のソーラーパネルの場合は、「運が良くて初めの10年で投資金額が回収できるが、下手をすればソーラーパネルの寿命の20年目ぐらいで投資金額がぎりぎり回収できるか持ち出しで終わる可能性がある」という方が適切でしょう。

実際の話として、NPO法人太陽光発電所ネットワーク(PVネット)」が発表した調査結果によると「家庭に設置された太陽光発電システムの約3割が、12年以内 に故障している」とのことです。

こうなると元が取れるかどうかも微妙です。

ましてや、住宅ローンの軽減に充てられるというトークは、状況によって、はじめの数年のみの可能性は大きいです。

ソーラーパネルの平均寿命が20年程度、システムの一部を担うパワーコンディショナーは10年ぐらいで故障して数十万円かけて取り換える可能性があることさらには、20年で使えなくなったソーラーパネルを廃棄する場合は産業廃棄物扱いになるので、高額になることなどあまりそのデメリットは知られていません。

私は「太陽光発電は、普通の家の場合は、投資したお金分がうまくいってぎりぎり回収出来る程度だと思ったほうがいい」という話をしています。

それよりも「同じお金をかけるのなら家の断熱・気密性にまずお金をかける方が永続的にメリットが出ますよ」と話をしています。

現在無料プレゼントをさせていただいている「家づくりに絶対に失敗しないためにまず読む本」の「家の燃費性能」でもお伝えしていますが、もし先に家の燃費性能を上げてしまえば、光熱費があまりかからない家になります。

その上で、予算的に余裕が持てるのならソーラーパネルを載せて売電すると10年の約半分の5年程度で投資金額を回収出来る可能性が高くなります。

回収出来る期間が短ければ短いほどリスクも少なくなるものです。

ほとんどの営業トークが家の断熱・気密性能が次世代省エネ基準レベルかそれ以下でお薦めしているので、「この家の熱損失係数Q値はいくらで設定しているのですか?」と聞いてみましょう。

Q値は、どれだけ熱を損失しているかという数字なので、数字が小さくなればなるほど、断熱性能が高いことを示しています。

Q値が次世代省エネ基準の1.5~2倍の性能値(例:次世代省エネ基準でQ値2.7の場合、1.5~2倍のQ値は1.8~1.35を示します)があれば、太陽光発電を検討してもメリットが出てくるでしょう。

詳細は立地条件によってことなりますので、あくまで参考値として実際は家づくりの時にシュミレーションしてもらうことをお薦めします

またソーラーパネルをのせると得ですよ、というトークが出た場合は上記の内容を参考にしてみてください。