なぜ設計事務所の設計料は割高に見えるのか?本当に割高なのか?
フェイスブックを通じて、設計事務所のイメージを聞かせていただきました。
その結果、「敷居が高そう」、「設計料が高そう」、「家の値段が高そう」、「家の使い勝手が悪そう」という意見が圧倒的に多かったです。
今回は、「その中でも設計料が高そう」について、「なぜ設計料が割高に見えるのか?」をお伝えします。
1.設計料が別項目になって見えるから
「ハウスメーカーなどは、金額がワンパッケージになっていて、こみこみなので設計料が別にかかることがなく分かりやすい」という声をいただきました。
多くの人もそのように感じていると思います。また工務店と契約するときも見積書の内訳で設計料という項目を掲載していたり、掲載していなかったりと様々です。
それに対して、設計事務所の設計料は工事費の8%〜12%ぐらいが多いですね。大御所になると工事費の20%というところもあるようです。
ざっくりとですが、設計事務所の場合は、工事費の1割が設計料にあたります。
例えば、工事費が3000万円だと設計料が240〜300万円ぐらいになります。
この金額だけを、単独の項目で見ると「これで車が買えるよ〜」という印象を持つでしょう。
2.実際の家のコストの内訳を多くの人が知らないから
では、実際に設計事務所の設計料は高いのか?
実はそうでもありません。それを説明しましょう。
家を建てるためのコストは、「実際に家にかかる工事費」+「その会社の利益&経費」で構成されています。
これが、ハウスメーカー、工務店、設計事務所の場合はどうなっているのでしょうか?
おおよそですが、下記のようになっています。
建設費 経費など
ハウスメーカー大手 5 : 5
ハウスメーカー中規模 6 : 4
工務店 7.5 : 2.5
設計事務所+工務店 7 : 3
ちなみに、設計事務所+工務店というのは、設計事務所で設計して工務店で家を建設するという組み合わせで、工務店の経費と設計事務所の設計料を足すと全体の3割くらいという意味です。
ここから見てもわかるように、設計事務所が設計をしたからと言って、全体で見ると経費率は、
ハウスメーカー>設計事務所+工務店>工務店
ということが分かるでしょう。
なぜ、ハウスメーカーの経費率が一番高いか?
その理由は、インターネットで探せばいくらでも情報が出てきますが、
・会社規模が大きく間接部門があるため
・専属の営業マンの給与
・住宅展示場の地代など
・無料で書いた図面で制約に至らなかった案件の経費
・広告、宣伝費
などが挙げられます。
広告宣伝費で、CMを使って認知され、安心感のあるイメージ構築を積極的に行っています。「安心感がある」「家を買うならハウスメーカー」というイメージ戦略が功を奏している感じでしょう。
工務店の場合も経費のうち3〜5%近くは、設計料です。設計事務所の設計料の約半分ぐらいですね。
繰り返しになりますが、経費が大きい順に
ハウスメーカー>設計事務所+工務店>工務店
と、なりますので覚えておきましょう
・・・いかがだったでしょうか?
今回お伝えした内容は、前からご存知の方もいるでしょうし、初めて知った!という方もいるでしょう。
さらに知っておいて欲しいのは、設計事務所の設計料は、図面を書いて現場の設計監理をするだけでなく、工事費の見積もりを取った時の工務店との金額折衝や建主の立場に立った専門家窓口として、工務店とやりとりする役割も含んでいます。
個人的な意見ですが、それだけのことをするので、フィーに見合う内容だと思いますが、あなたは今回の話を聞いてどう思いますか?
ぜひ感じたことをお聞かせください。
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