理想の注文住宅を建てるには

理想の注文住宅を手に入れ、絶対に失敗しないための注文住宅の秘訣を1級建築士である建築家八納啓創がお伝えするブログです

TV番組からの誤解「え!設計者って毎日現場に行かないのですか?!」

「先生に端から端まで設計に関わってもらいたいので、他の物件はやらないでほしい」
という要望を受けたことが何度かあります。
 
テレビのビフォー&アフターなどを見てそのように思ったと言っていたのですが、それは実情とは違っています。
 
TV番組ビフォー&アフターは、家づくりや設計士のことを身近に感じてもらえるための素晴らしい番組だと思います。

しかし、反面・・・

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「TVで公開している建設費や設計料とまったく違う」
「TVのように日々現場に来てくれるのじゃなかったのですか?」
というクレームを受けて、苦労している出演者も多いと聞きます。

私のところにも以前TVプロデューサーが来たことがあり、いろいろと背景を聞いて知っています。推測で物は言えないので建設費に関してはそれぞれの判断にお任せします。もし、改修工事を依頼する場合は、設計事務所や施工会社なりにどれくらいかかりそうかを聞いてから判断するようにしましょう。

もう一つの誤解です。
それは「日々現場に来てくれる」という誤解です。

ここは、きっちり説明したいと思います。
まず、家づくりに携わるメンバーとして、設計者と施工者の2者がいます。

細かく説明すると分かりづらくなるので、シンプルにそれぞれの役割をお伝えすると、

設計者は、
 ▼言葉通り設計をし、設計図を描く
 ▼設計図通りに、現場が出来ているか重点的にチェックする


施工者は、
 ▼言葉通り現場の工事をする
 ▼設計図通りに、施工がなされているか日々管理をする

という感じで分かれています。

ポイントは、設計者と施工者がそれぞれいて、現場に足を運ぶ頻度が違うということです。

施工者の場合は、ほぼ毎日現場に行き、その日の現場の施工状況を確認したり、職人さんの手配をしています。その人のことを現場監督と言います。


設計者の場合は、新築の時は多くて週に1度ぐらい現場に行き、現場監督に報告を聞きながら、重点的に現場のチェックをします。リフォームの時はもう少し現場に行く頻度は増えますが、それでも毎日ではありません。


重点的なチェック(新築の場合)とは、
 ・建物の位置の確認
 ・基礎下の地盤の状況確認
 ・基礎の配筋や型枠の設置状況
 ・基礎打設後のアンカーボルト位置の確認
 ・プレカット図のチェックと上棟後の構造のチェック
 ・構造金物の取付状況チェック
 ・設備&電気などの配管、配線状況チェック
 ・断熱施工状況などのチェック
 ・内装工事の仕上がり状況チェック
 ・外構を含め全て完成した時点での全体チェック
など。


それ以外にも設計事務所では独自の現場チェック項目を持っていたりします。


例えば、弊社の場合は、

 ・断熱、気密施工の指導、チェック
 ・スイッチコンセントのお施主様の立会い検査
 ・仕上げなど現地に持ち込んでお施主様立会いで仕上げ決定

など、現場によって、その他バリエーションがありますが、だいたいそういった感じです。

現場に行っている時以外は、事務所にてプレカット図、詳細納まり図などの施工図をチェックしたりもしています。

それぞれが役割分担で、連携を取っていくのが設計であり、現場なので、全体のイメージをつかんでみてください。

 


 

 

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