理想の注文住宅を建てるには

理想の注文住宅を手に入れ、絶対に失敗しないための注文住宅の秘訣を1級建築士である建築家八納啓創がお伝えするブログです

書斎を作りたい!の前に考えておきたいこと

「書斎が欲しいです」
家づくりのヒヤリングをしている時に、3~4割の男性が
そのように言います。
 
書斎・・・・
 
自宅の中に、自分一人だけでこもって、本を読んだり
創作活動したり、勉強したり、と誰にも何も言われなく
打ち込める部屋。
 
実際、世の中ではそのような思いで、「書斎」を作る
人もいます。
 
そういった人たちに、個人的にヒヤリングすると
ほとんどの場合、「使っていない」「いつの間にか
納戸になっている」と、書斎として使っている人は
ほとんどいません。
 
私は、設計時のヒヤリング時にそのことを伝えます。
 
「やっぱり、そういうもんですか・・・」
と、あきらめる人もいれば、
 
「それでもぼくは、今取り組んでいる資格試験の
ために、その場所が必要なんです」
と、言ってあきらめない人もいます。
 
実際に、固い決意で書斎を作った人は、その後
「試験に合格できました!」
と報告が入ります。
 
結局は、
「何のために書斎を作りたいか?」
が、明確な人ほど書斎を作っても、そこを
しっかりと活用しています。
 
私は書斎が欲しいという建て主に対して、
「書斎もいいですが、奥様が一人で時間を過ごせる
家事室を先に作りませんか?」
と伝えいます。
 

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【キッチンの隣に、大好きな裁縫が出来る場所として作った家事室】

 

 
「家事室」は、キッチン近くに設ける、アイロンがけや
洗濯ものをたたむところ、といったふうに家事を集中して
出来る場所のことを言います。
 
私は、この「家事室」をもっと付加価値をつけて伝えています。
 
それは、
「女性が一人で時間を過ごしてストレスを解消できる聖域」
というものです。
 
特に子育てをしている女性は、一人っきりになる時間が
なかなかありません。
 
子供が生まれて10数年、熟睡できた日は一日も
ありません、という女性もいます。
 
そういった女性の気持ちを少しでも和らげる場所が
家事室なのです。
 
男性諸君も「ただいま~」と言って、家に帰った瞬間に
感じる、家の空気感でびくびくすることはありませんか?(笑)
 
その空気感をコントロールしているのは、まさしく家で
子育てや家事を中心にこなしている女性です。
 
もちろん、場合によっては男女が逆転している場合もあります。
 
どちらにしても、家の空気感は、家で家事をしている人が
コントロールしている場合が多いのはうなづけるでしょう。
 
意外とこの空気感から逃れたいがために「書斎」を作ろうと
する男性も多いです。結果、そのことを察知されて玉砕。
書斎を作る意味がありません。
 
そういった意味でも、書斎を作る前に、奥様の気持ちが
落ち着いて、安定しやすい環境づくりを優先すべきです。
 
もし、自身が書斎が欲しい、と思った時に、
 
避難場所として造ろうとしていないか?
 
自分の居場所よりも女性の気持ちを優先出来ているか?
 
この2点を胸に手を当てて、感じてもらいたいと思います。
 
 
 

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