Q&A 高気密高断熱の家は、息苦しそうに思うのですが、実際どうなのでしょうか?
(ご質問)
最近「高気密・高断熱の家がいい」という話をよく聞きますが、高気密と聞くと息苦しそうに感じるのですが、本当に問題ないのでしょうか?
【気密測定をしている工事現場風景 ほとんどの現場では気密測定をやらない?!】
(八納の回答)
まず、ご質問されている方は「ビニール袋に顔を突っ込んだ状態」をイメージしているのではないでしょうか?
確かにビニールに顔を突っ込んでいたら苦しくなるでしょう。
しかし、住宅の場合の気密性というものは、そのイメージで考えると大きく誤解してしまいます。どちらかというと、気密を高めてもようやく「すきま風」を押さえることが出来るぐらいだからです。
例えば、日本の北海道などのエリアで以前推奨されていた気密のレベルで言うと、排気口から100空気が出ると、約30ぐらいが吸気口からはいり、のこり70はすき間から入ってくるぐらいのレベルです。
みなさんが思っているほどのレベルでは全くありません。
さらに高気密化を図ってこの北海道レベルの倍の性能にしても、吸気口から60~70ぐらいしか入ってこず、残り30ぐらいはやはりすき間から入ってくるレベルです。
ちなみに他の先進国で求められている最低の気密基準が北海道基準の倍の性能です。
さらに、進んで高気密化を図っている会社もありますが、息苦しくなることはありません。
では、なぜ息苦しく感じると「思う」のでしょうか?
それは、高気密・高断熱化を図ると外部の音が入らなくなり、室内が「無音」状態になってきて、「し~ん」としている室内にいるのを心理的に落ち着かなくなり、それを「居心地悪く」感じてしまうからです。
あまりにも「無音」だと人は落ち着かない。じゃ、音が入るようにすればいいのか?・・街中だと車の騒音が入ってくるだけです。郊外だと、鳥のさえずりや川のせせらぎなどは取り入れたいところです。郊外では季節のいい時は窓を解放したいですね。
締め来ている時期や街中などの場合は、室内でBGMをかけたりすることで落ち着くイメージを演出させます。
そうすると、気持ち的にも落ち着きやすく、逆に騒音がなく気持ちも穏やかになるでしょう。