理想の注文住宅を建てるには

理想の注文住宅を手に入れ、絶対に失敗しないための注文住宅の秘訣を1級建築士である建築家八納啓創がお伝えするブログです

すぐに暖房効果を上げるための5つの方法

これからの季節、一気に家の中が寒くなってきますよね。
通常の木造住宅なら外気温が0度になると、室温も5~7度ぐらいになるケースも出てきます。
 
これから家づくりを考えている人やリフォームを考えている方は、ぜひ最低室温が15度以上になるように断熱気密を考えていただきたいところですが、今住んでいる家で工夫して「すぐ暖房効果を上げるための5つの方法」と題して話をしたいと思います。
 
その1 加湿をする
 
折に触れてお伝えしているのが「室温と合わせて湿度を整えましょう」ということですが、快適な湿度は40~60%と言われています。冬になると湿度が20~30%程度に下がってくるために、エアコンの暖房の暖気が寒く感じてしまいます。また医学界でも研究をされていて、湿度が50%ぐらいになると季節性のインフルエンザなどが繁殖しにくくなるようです。
 
ちなみに、他の先進国では、日本より湿度が低く10%台なんてもザラにあります。では、なぜ過乾燥して感じないのでしょうか?なぜなら、他の先進国では暖房でエアコンを使わず温水をパイプに通してそこから「ほわ~」っと流れる輻射熱で温めているからです。
 
日本でも輻射熱暖房がランニングコストを含めて安価になれば、選択肢の一つになるかもしれませんが、現状では、快適な湿度を作り出すほうがベターでしょう。
加湿に関しては、別のQ&Aで答えていますので、合わせてそこもご覧ください。
 
 
その2 足元を暖める工夫をする
 
断熱の低い家の場合は、部屋全体を暖めるというのは難しいものです。その場合は、まず足元を暖める工夫をしましょう。こたつも一つですが、それ以外にも厚めの靴下を履くことや、お風呂に入った後も足を冷やさない工夫をすうこと、個人的には電磁波のことがあるのでお勧めしないのですが、電気カーペットもあります。
 
また、初期投資がかかりますが、ガスを利用した床暖房を普段いる場所の床にリフォームで組み込むのも一つでしょう。※本来なら床暖房を入れるのなら、合わせて断熱改修もしたいところです
 
 
その3 厚手のカーテンを閉める
 
窓の断熱性能が低い場合が多いので、厚手のカーテンを閉めて暖気をそとに逃がさないというのもポイントです。また、窓からはコールドドラフトという現象がおこり、窓面から冷気が流れ落ちてくるようになります。
そういったものを防止するにも厚手のカーテンは一役買います。
 

f:id:yanoukeizou:20161216132734j:plain

 
 
その4 ガラスに断熱シートを貼る?
 
最近は「断熱シート」という名前で直接ガラスに貼るシートは普及してきています。
サッシの中でもガラス面の大きさを考えるとそこが一番冷えるので、少しでも断熱シートで冷気を取り込まないように、熱を逃がさないようにという発想から生まれた商品です。
根本的にはその5でお伝えしているうち窓設置をしていただきたいので、興味がある方は試してみてください。
 
 
その5 「うち窓」を入れる
 
予算に余裕があれば、効果的なのは「うち窓」を入れることです。幅1.6m、高さ2mぐらいの窓で工事費込みで4~5万円で設置が可能です。
 
既存の窓の内側に、樹脂枠でできた窓を入れることで、窓からの熱が逃げないように、冷気が入らないようにします。カーテンや遮熱シートでは、厳密に熱や空気を遮断できません。特に寒さにこたえる窓があれば、そこにうち窓をつけてその効果を実感してみてください。大きな窓ほど効果的です。