理想の注文住宅を建てるには

理想の注文住宅を手に入れ、絶対に失敗しないための注文住宅の秘訣を1級建築士である建築家八納啓創がお伝えするブログです

Q&A 分離発注方式というのはどうなのでしょうか?

(ご質問)

先日、八納さんのコラム「家を手に入れるための6つの方法」を読み、分離発注方式というものを知りました。ネットでもいろいろと調べるのですが、どういったメリットとデメリットがありますか?

 
(八納の答え)
分離発注方式というものは、施工会社を入れずに、住宅の規模であれば設計事務所が、直接専門業者である基礎、大工、左官、金属、建具、家具、電気、設備など20業種にマネージメントを行いながら現場施工を進める方法をいいます。
 
メリットは、施工会社の経費に比べてマネージメント料は半分ぐらいで済むので、工事費を押させえることが出来ること。専門業者が自立した会社として家づくりに関わるので、専門業者も誇らしく現場に関われることなどです。
 
デメリットは、一般的に10年の瑕疵保険に入る体制を作るのが難しいこと。住宅ローンが組みにくい場合があること。専門業者間でお互いに予算を見ていなかったとき調整費として予算を計上しておくことや、竣工時に傷のある壁やフローリングを誰が修理するか?竣工後のメンテナンスをどのようにしていくか?など、行き当たりばったりになりやすいところです。
 
私の事務所でも今年の春にかけて関東で分離発注方式で家づくりを行いました。理由はお父さんが大工さんなので、お父さんに家を建ててもらいたいというのがお施主様のご要望だったからです。
 
工事が始まる前に、基礎、プレカット、棟梁、金属関係の主要メンバーに集まってもらってミーティングをしていろいろと取り合いの段取りをしたのも記憶に新しいところです。先日ほぼ竣工して、良い仕上がりで出来上がったので、ホッとしつつこのノウハウをさらに蓄積しようと思っているところです。
 
また、全国的にはイエヒトという分離発注方式をシステム化させて、より施工がしやすいように取り組んでいる組織もあります。
 
家を手に入れる方法の一つとして、参考にしてみてください。