理想の注文住宅を建てるには

理想の注文住宅を手に入れ、絶対に失敗しないための注文住宅の秘訣を1級建築士である建築家八納啓創がお伝えするブログです

Q&A 次世代省エネ基準以上に高断熱高気密にする必要はあるのか?

(ご質問)

 次世代省エネ基準以上に高断熱高気密にする必要はあるのか?




(八納の回答)

相談者の方から、「次世代省エネ基準程度の断熱性能を確保したら後は、エアコンなどの暖房設備でまかなえば快適だと思うのですがそれではダメなのでしょうか?」という相談を受けました。


次世代省エネ基準というのは、確かにこれまでの基準よりも性能が良くなっています。
しかし次世代省エネ基準の家の場合の実例ですが、例えば外気温が0℃の時に、エアコンで22℃の温風を吹いたとしても、部屋の真ん中あたりで20℃そして壁際で15℃、窓際で8~10℃ぐらいになります。

それに対して、次世代省エネ基準の倍ぐらいの断熱&高気密性能の家の場合は、22℃の温風で吹いたとしたら、部屋の真ん中が22℃で、壁際で20℃、窓際で17℃程度になります。

ここで、見てもらいたいのは部屋の中心温度はそれほど変わらないのに壁際や窓際に近づくほど、温度差が激しくなる点です。

「エアコンの設計は22℃なのに、どうも温かくない」
「窓際から冷気が流れて入ってくる気がする」

というのは、部屋の中心温度と壁際&窓際の温度差が激しい時に起こって来ます。そして、これは快適さと直結します。次世代省エネ基準の部屋の様子から見ても、とても快適だとは言えません。


今回いただいた質問に対してのお答えとしては「出来れば次世代省エネ基準程度よりも性能として1.5倍以上にすることで、部屋の中心と壁際&窓際の温度差を少なくし、快適性をアップさせることがポイント」が私の答えになります。