理想の注文住宅を建てるには

理想の注文住宅を手に入れ、絶対に失敗しないための注文住宅の秘訣を1級建築士である建築家八納啓創がお伝えするブログです

Q&A なぜ無料でプランを作るところとそうでないところがあるのですか?

(ご質問)
なぜ無料でプランを作るところとそうでないところがあるのですか?漠然とした質問ですが、会社の体質などが違うのでしょうか?

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(八納の回答)
ご質問されている方の「無料プラン」というのは、一番初めに提案で出すプランのことだと思いますが、確かに初めに出す提案を無料て提供している会社とそうでない会社があります。
 
無料で出す会社は、主にハウスメーカー工務店です。
有料で出す会社は、設計事務所などが多いですが、設計事務所でも無料で初めのプランを描く会社もあります。
 
数年前に「FREE」という本がベストセラーになりました。
この本には、多くのものが無料で提供されていくといった話が書いていました。
一度作ったレポートや動画をインターネットで配信することで、無料で多くの人に知ってもらう手法です。
 
では、プランもそうなのでしょうか?
プランは敷地条件や住む人のご要望でまるっきり変わります。
 
もしかしたら、あと数年でAI(人工知能)などが発展して、条件を当てはめると自動的に図面がすべて書き上げられるようになるかも知れません。
 
しかし、現段階ではプランを作るのは「人間」です。
そしてそこには、プランを描きあげる費用は必ず発生しています。
 
例えば、1日3万円の人件費のかかる人が5日かけてプランを作れば実際に15万円費用がかかっています。
 
では、どうすればこの15万円を無料にすることが出来るのでしょうか?
 
答えはシンプルで「契約した人に上乗せする」のです。
 
一見無料に見えるこの仕組みですが、契約したとたんに契約に至らなかった人たちのプラン代が振り分けられて経費にくみこまれていることが分かってくるでしょう。
 
これは良し悪しではありません。
たくさんのプランをいろいろな会社から集めたい人の場合は、無料プランを活用する方法もあるでしょう。
 
しかし、無料プランを出した会社と契約するときには、たくさん書いてもらったプラン分ぐらいの経費が上乗せされているようなものです。
 
有料でプランを提示する会社は、「基本的にかかった経費はその人からもらい、出来る限りほかの人に経費を上乗せしないようにする」ことを意識しています。価値のあるものとして提供していますし、作ってもらう方も真剣になります。
 
結論としては、「現段階での住宅業界では基本的に無料のものはない」と覚えておいてください。
 
 

Q&A どんな人が家づくりで成功していますか?

(ご質問)
八納さんのご著書を拝見しました。最近の事例などでいいのですが、どんな方が家づくりに成功していますか?
ぜひ聞かせてください。

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(八納の回答)
拙著をご覧くださりありがとうございます。
どんな方が家づくりで成功しているか?成功という言い回りの定義が難しいですが、「家を建てて良かったー!」と心から言っている人たちだととらえて話を進めます。
 
これまで90件以上の家の設計をしてきましたが、より「家を手に入れて良かったー!」となっている方々の特徴をここに挙げてみましょう。
 
特徴1 損得で考えていない
 
「どれが得か損か?」という視点も大切ですが、それを主に考えると本当に自分たちの欲しい家を手に入れるときの思いがズレていってしまいます。
 
あくまでも、第1に優先するのは「なんのために家を手に入れたいのか?」という「思い」の部分です。
 
例えば、「夏涼しく冬暖かい家に住みたい」と思っている家族が、数社の工務店から見積もりをとって、金額の折り合う1社を選んで実際に住んでみると思ったほど快適でなかった、といったことが起こります。
 
金額以外にも、本当に比較しなければいけない視点に目がいかなくなってしまうのです。「こっちの方が50万円は高いけど、実際に建った家を見学させてもらったら本当に居心地よかった」という余裕を持つには、目先の損得を考えすぎないことが重要です。
 
 
特徴2 信頼できるチームを作っている 
 
家は買う人と売る人がいます。シンプルな話なのですが、売る側の立場の人は基本的に売る側の視点で話をしてきます。では、買う立場の人にとって自分たちの味方になってくれる人はいるのでしょうか?
 
自分サイドに立ってくれる専門家を見つけるのがポイントです。ファイナンシャルプランナー、不動産に詳しい専門家、設計士、あとは風水や家相に興味がある人は、それらの専門家などがそれにあたります。
 
 
特徴3 現場や設計でケアレスミスがあっても一緒に前向きに考える
 
家造りは、大きな買い物ですから不安も人一倍大きくなりがちです。
もちろん、シビアに見ていかないといけない部分もありますが、あまりシビアに見て、現場や設計の内容でケアレスミスがあるときに必要以上に騒ぎ立てると、「このお施主様はとても扱いにくい」と現場サイドの人もガードが固くなります。
 
ポイントは「ケアレスミスの原因追求、責任追及よりも、どうすればケアレスミスを挽回した案が作れるか?」です。
 
「ミスがあったことは残念ですが、それを挽回するようなアイデェアを提案してもらえませんか?」といった感じで、物事を進めると、現場もクリエイティブになり、いい流れで物事が進むようになります。
 
 
特徴4 いつも感謝の言葉を述べている
 
現場がケアレスミスをしていても「気づいてくださってありがとう」という言葉が出るお施主様に対しては、現場も「この人のために頑張ろう」と思うようになります。家造りで成功している人のほとんどがこういった「感謝」を述べる習慣を持っています。
 
 
特徴5 遠慮せずに思ったことはためずに口にする
 
特徴4のように感謝は述べますが、違和感があったことには遠慮せずに口にする傾向があります。
 
「前回選んだ塗装の色が思っているよりも明るくて違和感があります。どうにかなりませんか?」
 
現場にすると、この段階で困ったな~、という気持ちにもなりますが、それでも早めに言ってもらった方が対処もしやすいので、出来るだけ思ったことは口にしてもらうようにしています。
 
一番困るのは完成した後です。
「本当はこう思っていたんだけど言えなかったんです」
というのが、現場サイドでは一番堪える返答です。
 
思ったことは口にする、というのは一瞬相手がひるむかも知れませんが、最終的には話がまとまります。
 
本音で遠慮せずに語り合うことが出来れば、それが家造りでは一番の思い出にもなっていくでしょう。
 
 

Q&A お兄ちゃんをダイニングで勉強させていますが、弟が邪魔をして勉強になりません

(ご質問)
お兄ちゃんの勉強をダイニングでさせているのですが、弟が遊んでほしくていつも勉強の邪魔をします。最近ダイニングで勉強をしたほうがいいと言いますが、これでは勉強になりません。やはり部屋で勉強させた方がいいのでしょうか?お兄ちゃんが9歳で、弟が5歳です。
 

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【子供が安心し集中して物事に取り組める場所は、親のそば。お姉ちゃんが勉強していると、妹は自然と大好きなお絵かきを始めました】
 
(八納の回答)
悩ましく感じることと思います。小学校低学年のお兄ちゃんが帰ってきて勉強をする時間に、弟は待っていたかのように「おにいちゃんあそぼ!」という感じで、やってくるのだと思います。その時間帯は、お母さんも夕食の準備でなかなか目がいかないことでしょう。
 
じゃ、部屋で勉強させればいいか?と言っても、弟は遊びたくてしょうがないので、部屋に押しかけるでしょう。またその方法では、ストレスもどんどんたまっていきます。
 
では、どうすればいいか?
 
ここで大切なのは、ロングスパンで考えることです。
 
具体的にいうと「社会に出たら、静かなところでは仕事はしていない。少々邪魔が入っても和気あいあいと楽しめる精神性を育てることが、社会に出た時にストレスフリーになれる」という視点をもってみましょう。
 
勉強の邪魔をする時期は誰にでもあります。
私自身、次男だったので良く兄の邪魔をしていました(笑)。
 
弟がうるさくて勉強できないということだったら、どうすれば弟がおにいちゃんの勉強をしている時間邪魔しないようにできるかを具体的に考えることは外せません。
 
ただし、弟の行動を規制するというのではなく、どうにか弟のやりたい形で一緒にいて、お兄ちゃんの邪魔をしないようにできるか?という視点で考えることがポイントでしょう。
 
例えば、弟が絵を書くのが好き、パズルが好きなど、一人遊びが出来ることがあれば、お兄ちゃんが勉強しているときに同じテーブルで一人遊びさせると良いでしょう。
 
ここで分かってくるのは、間取りでどうにかするという発想ではなく、兄弟の性格をくみ取って、部屋をうまく活用する方法を見つけるのがポイントです。また、この話し合いは出来る限り子供たち含めて全員でやってみましょう。
 
この場での、話し合いは「人とどうやって折り合って生活していくか?」を自発的に考えるきっかけにもなります。
 
そのうち兄弟だけで解決できるようにもなってきますし、必要な時にだけ親も入ってあげるなど、ケースバイケースですが、本人たちの自主性を組み込んだ家の使い方を意識してみましょう。
 
 

Q&A 鬼門はどの程度気をつければいいですか?

(ご質問)
風水や家相に興味があります。
間取りを考えるときに鬼門はどの程度気をつければいいですか?
 

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     【風水師と組んで建てた家 ~日本人のための家NO1~】

 

(八納の回答)
まず風水や家相についてですが、基本的に風水と家相は違います。
それについては別の質問でお答えしていますのでそちらをご覧ください。
 
さて、鬼門(きもん)についてです。
風水では「鬼門」がある流派とない流派があり、家相では私のお付き合いした流派の全てで「鬼門」があります。ですので、ここでは家相における「鬼門」が一般的ですので、その視点でお伝えします。
 
鬼門=「おにのもん」と書き、何か怖い印象を受けますよね。
ですが、もともとは「生門」と書いて「きもん」と呼んでいました。もう少し分かりやすい言葉で言うと、「エネルギーが生まれてくる方位」というイメージです。
 
鬼門の方位に関してですが、私がこれまでご一緒させていただいたいろいろな家相の中でも3つほど考え方が大枠としてあります。
 
1つ目は、北東方位60度をすべて鬼門とする考え方。
2つ目は、北東方位45度をすべて鬼門とする考え方。
3つ目は、北東方位の1本の線を鬼門とし、北東45度は鬼門ゾーンとする考え方。
 
どれが正しいということは、私には言えませんが、家相では、この北東ゾーンが鬼門方位であることは間違いありません。後は、どの流派の内容で整理するかで全体の関係性が変わってきます。
 
鬼門方位で気をつけたいことに話を戻します。
先ほど鬼門=生門とお伝えしましたが、「エネルギーの生まれる方位」にどういったものがあると、良くないイメージが出来るでしょうか?
 
やはり、エネルギーが生まれる場所を「不潔」にすることは避けた方がいいということがイメージできるかと思います。
 
良く、玄関や階段は鬼門方位はダメでしょうか?というご質問も受けるのですが、家相の流派によっては、×というところもありますが、私は「不潔」にならないようにすることがポイントだと思いますので、キッチン、トイレ、洗面を避けることが第1優先だと考えています。玄関もきれいに保つことが出来れば(※昔は玄関に、灯油のポリタンクを置いたり、何かしらかぐちゃぐちゃにしていた家も多かった)、問題ないと私は考えます。階段も、同じです。
 
また、整理整頓の話から見ても私は「鬼門方位を徹底的にきれいにしましょう」ということをお伝えしたいと思います。あとは、玄関や水回りも心理的に与える影響が大なので、きれいにすることが重要です。既存の家で鬼門方位に水回りがある場合は、徹底的にきれいにすることをお薦めします。
 
話が若干脱線しましたが、鬼門について押さえておきたいポイントをお伝えしました。
さらに聞きたいことがある場合は、またご質問ください。
 
 
 
 
 

Q&A 急に家を購入する話が出てきて、とんとん拍子で進んでいるのですが、急すぎて戸惑っています。どうずればいいでしょうか?

(ご質問)
急に、家を購入する話が動き出して、とんとん拍子のうちに話が進み始めました。あまりにも急なので、戸惑っています。こういった時はどうすえばいいでしょうか?
 

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(八納の回答)
 
急に物事が動き始めると、戸惑う気持ち分かります。
特に住居に関しては、人生の中でも大きなイベントの一つなので、より戸惑う気持ちが出てくるでしょう。
 
こういった時どうすればいいか?
まず、一番重要なのは当たり前のように聞こえるかも知れませんが、「夫婦、パートナーと本音で話をしてみる」ことです。しかし、なかなかこれが出来ません。
 
なぜなら、急に物事が動いているときは、パートナー間で力学が生じます。具体的には一方が、説教的に、もう一方が消極的になります。これは、力学として必ず起こります。そして意見がなかなかかみ合わない状況に陥りやすいからです。
 
ご質問いただいている方の場合は「消極的」な立場からご質問いただいているのが分かります。
 
こういった時には、お互いの気持ちをしっかりと話し合うことからスタートしましょう。
 
「このタイミングを逃したら、そうそう家は手に入らないよ!」
「でも、気持ちばかり焦って家を購入しても後で後悔しないかしら?」
 
というふうに、思っていることや感じていることをまず口にしてみます。
 
この時に大切なのが、
「そんなに慎重になっていたら、何も人生は進まないよ!」
と積極的な方が、相手を説得するようにコミュニケーションをしてはいけません。
 
ポイントは、
「相手のいうのももっともだ、自分が感じていないだけかもしれない」
「相手のいうのももっともだ、自分には流れが見えていないだけかもしれない
相手側の視点を持つことです。
 
そこで相手に
「君がそこまで言うんだったら、自分たち二人にとっても意味があることに違いない」
と思い合うことで、お互いの感じていることや考えていることをすり合わせていきます。
 
そうすると
「なるほど、だから君はそう感じていたんだね」
「なるほど、だからあなたはこのタイミングがいいと見据えているのね」
と考えや感じるところが共有できるようになります。
 
多くの場合、このやりとりをなしに、積極的なエネルギーを出している方に押し流されがちです。もちろん物事を進める上では、積極的なエネルギーは必要です。
 
しかし、そこには、共有できる感情、感覚も必要です。
まずは、そういった視点で話し合ってみてください。
 
 
 

Q&A 率直な質問ですが、なぜ気密と断熱が大切なのですか?

(ご質問)
最近、いろいろなところで高気密、高断熱の家というフレーズを見ます。
冬暖かく、夏涼しい家が理想ですが、断熱材がある程度いるのは分かりますが、例えば気密が必要な理由などちょっと良く分かりません。またそれ以外に、押さえるところはありますか?いろいろと聞いてごめんなさい。
 

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【1.5階分の高さの吹き抜けを有するLDK。断熱と気密をしっかりとれば、これくらいの空間を12畳用のエアコンで光熱費を押さえて十分暖かく、涼しくすることが可能です】
 
 
(八納の回答)
聞いてくださってありがとうございます。こういった質問大歓迎です。
 
さて、ご質問の件。
ここ数年、国の動きも含めて家の省エネ化の取り組みが進め始めました。
一言でいうと「光熱費のかからない、地球環境に負荷の少ない住まいづくり」を目指しています。一般の人たちに分かりやすいフレーズが「光熱費がかからず、冬暖かく、夏涼しい家」でしょう。
 
さて、断熱と気密の働きについてですが、私は良く衣服に例えています。
断熱が「セーター」であれば、気密は「ヒートテック」です。
 
例えば、冬場、裸に直接セーターを着て外を歩くのを想像してください。
・・・・寒いですよね(笑)。
 
それに対して、ヒートテックを着て、その上にセーターを着れば暖かくなると思います。
 
イメージで理解してもらえると嬉しいのですが、衣服で例えるといくらセーターがぶ厚くてもすき間が空いていたら寒いのと同様、家の断熱材がぶ厚くなっても、ヒートテックにあたる気密が無ければ、隙間から外気が入ってくて、冬場は家の中にどんどん冷気が入ってくる寒い家になってしまいます。
 
これが断熱と気密の役割です。
断熱と気密はセットで考える必要があるのです。
 
では、どの程度断熱と気密を取ればいいかもお伝えしましょう。
 
2015年ごろまでに主に使われていた言い方ですが、断熱の性能を表す熱損失係数Q値というものがあります。2020年に現在、次世代省エネ基準と言われているものが「必須」になります。関東~九州までの太平洋、瀬戸内海沿岸エリアでは、この数字が2.7です。数字が大きいほど性能が落ちていきます。参考までに、フランスで同じ気候エリアでは、この数字を2.0以下にすることが義務付けられています。世界の基準からみても、日本で2020年に義務化される基準がまだまだ遅れていることが分かるでしょう。
 
気密に関してです。今の日本には「気密」に関しての規制がありません。しかし、別のQ&Aでもお答えしましたが、ヨーロッパ基準並みの気密性能は必須です。少し専門用語でいうと、隙間相当面積C値というものが、1を最低切るくらいは、一つの目安にしたいところです。出来れば0.5を目指したいですね。このC値が大きくなればなるほど、隙間が大きくなります。
 
ちなみに、日本でも以前目安の基準として北海道などで2、太平洋沿岸や瀬戸内海では5という数字がでていました。・・・5というのは1の5倍の隙間です。
 
この目安ですが、現在は省エネの基準から項目からなくなりました。
その背景はいろいろとありますが、なくなったからと言って、無視していい数字ではありません。
 
逆に言うと、一般の方が「気密はC値で1、出来れば0.5を切るようにお願いします」というフレーズを覚えていただく必要があります。もちろんそういったことに詳しい設計事務所工務店の場合は、問題なく対応できると思いますが、まだまだ業界の中でも知識を持ち合わせている人が少ないのが現状です。
 
断熱、気密以外のところで押さえた置きたいのは
「夏に極力家に太陽光を入れず、冬に出来るだけ太陽光を入れる工夫」をすることです。
 
これをパッシブデザインと言いますが、窓の位置や窓の性能、方位に合わせて庇を出すなどで対応していきます。特に、家の南側は庇が重要です。
 
これくらいの知識を持っておくと、上記の話についてこれない専門業者を見極めやすくなります。
 
最後は余談になりましたが、参考にしてもらえると嬉しいです。
 
 
 
 
 

ぜひ多くの方に「障がい者」の方々が住まう「住まい」について知ってほしいことがあります

今回は、八納が手掛けている建築の中でも住宅の話ではなく、障がい者の方が住む「住まい」について話をしたいと思います。
 
障がい者は、基本的に「身体障がい」「精神障がい」「知的障がい」に分類されます。また、1区~6区というふうに、障がいの重さが高くなるほど、数字が大きくなります。
 

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いま全国に障がい者、合計で740万人いて、在宅者は今約687万人と全体の93%近くになります。
 
そして、年々障がい者出生率も増えていて、人口減少する中、障がい者の比率は高くなる一方です。
 
詳しくは内閣府のHPをご覧ください。
 
現在、障がい者を持つ親の年齢で70歳以上の方も多く、
「この子は私たちが死んだらどうやって生きていけばいいんだろう?」
と、日々不安に感じています。
 
両親がなくなると、その住まいに一人で住む。
自立してそれで住まえればいいのですが、やはり、そういった方々のコミュニティがとれるプラットフォーム、サポートできる仕組みが必要です。そういった意味でも、そういった人たちが住まえる「住まい」があれば、それがプラットフォームにも十分なりえます。
 
しかし、施設は人数の1割にも満たなく、圧倒的に不足しています。
そういった中、障がい者を持つ、親たちが連携を組んで、昼間に働ける就労支援施設を作るも、人数の確保と運営ノウハウがないためにうまくいかないケースも多く、非常にもどかしい状況です。
 
結論から言うと、圧倒的に障がい者の方々が、自立またはサポートを受けて住める「住まい」が足りません。
 
彼らの「住まい」が、いくらあっても足らない状況なのです。
 
現在、国の許可が出るのは、10名以下で住める「グループホーム」。トイレやお風呂、リビングダイニングが各階に1つづつあって、各階に5人づつが住まえる「家」みたいな形態です。新築で建ててもいいですし、街中の空きビルなどを活用してグループホーム化することも可能です。
 
また、一人の責任者で30人まで看ることが出来るので、10名×3棟=30人という形でグループホームを造ると経営的にも利益の最大化が可能です。
 
国からの給付金と一度住むと生涯ずっとそこに暮らす人がほとんどのため、空室率も気にしなくていい、家賃もある程度国から保証されているような形態のため、一般的なアパート系不動産投資よりも安定的で、表面利回りも15%近くで回る実績も出ています。
 
グループホームは、一般の法人でも運営が可能です。
 
1区~3区の障がい者の方の場合は、自立して生活も可能なため、そういった方々に住んでもらうグループホームに関しても、各地方自治体も協力的だと聞いています。※地域差があるかもしれません
 
 
現在、私の事務所では広島市の五日市にグループホームと就労支援施設、デイサービス、介護事業所を併設した障がい者施設を設計し、建設中ですが、今後、こういった施設プロジェクトがどんどん増えて、障がい者の方が住まいやすい住環境の整備が進むことを祈っていますし、私自身そこに「家づくりで培った住み心地のいい住まい」を提供できればと考えています。
 

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      【五日市に施工中の障がい者施設 ~ひといき~】
 
実は、グループホームと就労支援施設の組み合わせで、収益がしっかりと上がって平均20%で回るビジネスモデルもあります。現在、そのことをご紹介できるHPも作成中ですが、次の時代の福祉施設を担う存在になっていくと私は考えます。
 
弊社の今年の抱負の一つに「障がい者施設を地域に普及させる」があります。
この記事を読んだ方で、周りにご興味がある方がいましたら、ぜひシェアをしてください。
 
 
 
 

Q&A ある程度自分たちの夢が明確になりました。そのあとは家を購入するに際し、どういったことを具体的にやっていけばいいですか?

(ご質問)
八納さんの著書を拝見して「家に夢を盛り込む」「叶えたい夢を盛り込んだライフスタイルを明確にする」ことの大切さを知りました。私たちにとっての家族の夢も明確になってきました。では、その次にどのようにしていけばいいでしょうか?何に気をつければいいでしょうか?
 

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【自分たちのそれぞれの夢を込めて建てた家には、家族を後押ししてくれるエネルギーがこもりますT様邸】

 
(八納の回答)
拙著をご覧くださってありがとうございます。夢が明確になってきたということでおめでとうございます。
 
その次に具体的なアクションとして考えたいのは、「お金の専門家探し」と「ハウスメーカー工務店設計事務所の中から自分たちにあった家づくりに応えるパートナーを探す」ことです。
 
お金の専門家というのは、家づくりの場合は一般的にファイナンシャルプランナーが適任です。同じ年収だったら同じぐらいの家を手に入れるのは問題ない、と思って予算を出す人もいますが、生活スタイルによっては年収が同じでも、家に使える金額は全く違ってきます。
 
また、銀行にいって自分の年収がどれぐらいか相談して、総額を出す人もいますが、あくまでも年収に対して貸し出しできる金額しか教えてもらえません。
 
そういった時に、自分たちの家族構成や年収、普段のお金の使い道、今後のレジャーなど、どれくらいお金を費やしたいか?などを総合的にみて、住宅を購入するのにどれくらいお金を割いても大丈夫かを判断してくれるファイナンシャルプランナーは強い味方になります。
 
ここを適当すると、「だいたい自分の年収や周りの同僚たちの感じから行くと3000万円くらいだろう」とイメージして、2000万円ぐらいの土地に一目ぼれして、「この土地を逃したら、もう手に入らない!」と思って購入し、「残り1000万円でどうにか家を建てれないか?」といろいろあたるけれども一番安くて1500万円、自分たちの望む家を見積もってもらうと2500万円!ということが分かり愕然とする、、、、みたいなパターンに陥ってしまします。
 
これは、笑い話でなく本当にこういった形で予算オーバーされる方が多いのです。
 
そうならないためにも、「財布から出ていく総額をきっちりとイメージする」お手伝いをファイナンシャルプランナーの方にお願いして出してもらいましょう。
 
ちなみに、予算オーバーしないための方法はこちらでもお答えしています。
 
その次に大切なのは、自分たちが望む家を誰が造ってくれるのか?を見極めることです。基本的にはハウスメーカー工務店設計事務所」のいづれかがパートナーになるでしょう。
 
それぞれの違いは、この小冊子で詳細にお答えしていますので、興味がある方はこちらからダウンロードしてください。
 
 
 
 
 

Q&A 漠然と家を欲しいと思ってきたのですが、何から始めればいいですか?こんな質問で申し訳ありません

(ご質問)
はじめまして!漠然とした話で恐縮ですが、家を購入したいと思っています。ただ、何から始めればいいか分かりません。こんな質問で申し訳ないですが、教えていただけますか?

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   【畑付きの土地を手に入れたい!と願って、数か月後念願の土地を手に入れた瀬野川の家】

 
 
 
(八納の回答)
ご質問くださってありがとうございます。漠然として質問が出来ないという人が多いなか、まずは何でも聞いてみようという姿勢は素晴らしいと思います。
 
家が欲しいと思う人たちのきっかけは様々です。ですので、一概に答えはないのですが、まずは気持ちの棚卸をしてそれをご家族で共有するところからスタートするのがいいでしょう。3つのステップで紹介しましょう。
 
STEP1 なぜ家が欲しいと思ったのかを書き出す
 
まず、気持ちの棚卸として
「なぜ家が欲しいと思ったのですか?」
という質問に答えてみてください。
 
  「今のアパートが手狭になってきたから」
  「時期的にそろそろだと思って」
  「今のまま家賃を払うのがもったいないと思ったから」
  「子供が生まれるのでそれに合わせて」
  「子供の小学校の学区を考えてそのエリアで土地を探したいと思って」
 
など、様々な答えがあるでしょう。
 
時間を取って、書き出してみてください。
 
そして、書き出した内容を、ご家族と共有してみてください。
もしかしたら、パートナーが
「あら、私の思いはこうよ」
と言いながら、項目が増えるかも知れません。
 
 
STEP2 項目の中にワクワクときめく内容が入っているかを見てみる
 
そして、それらの項目を眺めてみてください。
こんまりちゃんじゃないですが、それらの項目中に「ワクワク」「ときめき」の要素が
入っている項目はありますか?
 
「そういえば、ワクワクする項目なんて一つも入っていない!」
と意気消沈する人もいますが、まずは冷静にみてみましょう。
 
 
STEP3 ワクワクときめく項目を追加して、家族で共有する
 
ワクワクときめく項目がない場合は、追加してみましょう。
もし項目がもともとあったら家族でその内容を共有してみましょう。
 
「お風呂でゆったりと月を眺めたような生活がしたい」
「オーガニックな野菜が作れる庭がついた家で自然を満喫したい」
「サロンを併設してライフワークに輪をひろげたい」
「子供たちの思い出に残る木の香り溢れる日々を積み重ねたい」
「一家団欒で笑顔の絶えず、床に直接どて~っとした暮らしがしたい」
 
など、他の人の内容をみたらとても新鮮に映るようなものもあることでしょう。
まずは、自分自身や家族の「ワクワク」「ときめき」の要素の入った答えを導いてみましょう。
 
 
・・・今回のQ&Aにお答えとして3つのステップを紹介しました。
 
何から始めればいいか?ですが、これまで素敵な家を手に入れて充実したライフスタイルをエンジョイしている人たちは、一様に「ワクワク」「ときめき」の要素の入った答えを持っていました。
 
ここに根底がある限り、家を手に入れる動機は揺るぎません。
ここが何よりも増して重要ですので、まずはやってみましょう。
 
 
 
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Q&A 最終的に坪単価が20万円も上がってしまいました。私たちの要望が高すぎるのでしょうか?

(ご質問)
坪単価という考え方は、とても分かりやすいと思っていたのですが、先日あるハウスメーカーで見積もりをしてもらったら、最終的に坪20万円も高くなりました。私たちの要望が高すぎるのでしょうか?何を基準に考えれば分からなくなりました。
 

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(八納の回答)
まずお伝えしたいのは、坪単価という考え方をやめることです。というのも、坪単価というものは、分かりやすそうに見えて、実はとてもあいまいで分かりにくいものだからです。
 
そこを具体的に説明しましょう。
 
坪単価の坪数は、家の大きさですよね?
でも、その家の大きさの数字が、設計事務所工務店ハウスメーカーで違ってきます。
設計事務所の場合は、純然たる室内の床の面積。
工務店ハウスメーカーはそれにバルコニーの面積や玄関ポーチの面積、吹き抜けの面積も入れたりします。
 
そうなると、設計事務所では35坪の家と言っている床面積も工務店ハウスメーカーでは40坪と言っている可能性も高いのです。
 
例えば、総額2500万円の家があるとしましょう。設計事務所の坪数で割れば、71.42万円。工務店ハウスメーカーの坪数で割れば、62.5万円。同じ家なのに、坪単価が9万円近く違って見えるのです。
 
さらに家の総額という言い方をする場合、家の母屋本体の値段のことを言っていることもあれば、庭工事なども含めている場合もあります。
 
だいたい坪単価という言い方をする場合は、母屋本体の値段だけをいうケースが多いです。こうなると、カーポートが必要、門扉が必要、柵が必要、といった具合にオプションを追加すれば、どんどん金額が高くなり、初めにイメージしていた総額と全然違ってきたりしてしまいます。こうなると、家づくりを楽しむことは難しいです。
 
ご質問者の方が最終的に坪20万円増えたというのは、必要なオプションなどを追加していった結果で、決してご要望が高すぎたからだとは思いません。それ以上に、業界の金額の算定方法が、一般の方に不親切なんだと私は考えています。
 
そこでお薦めなのが「家関係で私たちの財布から出ていくお金の総額で常に伝えてください」と言いながら、総額を常につかむ方法です。「もし工事と別途に財布から出ていくお金がある場合は、合わせて教えてください」と伝えておけば、信頼できる専門家の場合は、オープンに全部教えてくれるでしょう。
 
 
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